12月1日、エントリーシートの受け付けや会社説明会が解禁され、大学生(2014年3月卒業予定の現3年生)の就職活動が本格的にスタートした。厳しい就職氷河期が続くなか、特に割を食っているのが“花の女子大生”たちである。
1986年に男女雇用機会均等法が施行され、その後2回の改正を経て、建前上は就活における男女差別はなくなった。だが、女子ならではの苦労は今も厳然としてある。私立大文系3年生のA子さんが憤慨して話す。
「夏前に、大手商社に勤める男性をOB訪問したところ、わざわざ私の誕生日を指定して食事に誘ってきました。就職のためと思って仕方なく会うと、プレゼントまで渡そうとするのでドン引きしました。受け取るのを断わると気まずくなり、就活のアドバイスもいい加減になりました。それ以来、何度かメールがきましたけれど無視しています」
私立大文系3年生のB子さんも、こんな経験を暴露する。
「知り合いの大手広告代理店の人から『広告業界に興味のある子を集めて。マスコミに出ない話を教えてあげるから』と言われ、女の子4人で会いました。
指定された場所は代理店の人が住んでいる高級マンションの一室で、そこにいたのは代理店の人2人と有名なIT企業社員、それに自称クリエーターの4人。鍋料理を作らされ、自慢話を聞かされた上、4人で帰る途中、友だちの可愛い子にだけ『まだ飲みたいから、みんなに内緒で戻っておいでよ』とメールがきました」
関西の私立大文系3年生のC子さんによれば、リクルートスーツを着て淀屋橋や堂島といったビジネス街で周囲のビルを見回していると、「僕、そこの会社の社員だから、良かったらアドバイスするよ」などと言って、若いサラリーマンが声を掛けてくることがあるという。
※SAPIO2013年1月号