詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
「意図はわかりませんが……。少なくとも私の大学の友人で“偽造証書”を作ったとする人は確認できませんでした」(田久保市長)──伊東市長の田久保真紀氏が、実際は東洋大学を除籍になっていたものの、市の広報紙『広報いとう』などで“東洋大学法学部卒業”としていたことをめぐる問題。
市議会は7月7日、市長に対し辞職勧告決議を可決したうえ、地方自治法を根拠に強い調査権限をもつ百条委員会を設置。学歴詐称疑惑の追及を始めた。委員会は18日、市長が所持するという“卒業証書”の提出を求めるも、本人はこれを「刑事告訴の証拠物になる可能性がある」と要請を拒否していた。全国紙記者が語る。
「22日、伊東市側は田久保市長に対し、25日に開催される3回目の百条委員会に証人として参加するよう、文書で通達。市長はこれを『実質回答不可能な内容を含むもので、請求は不適切』として、要請を拒んだ。
市長は24日、取材陣の前で“回答書”を伊東市議会の中島弘道議長に手渡し、『中身を精査していただいて』と伝えた。この対応に中島氏は『出頭拒否って許せませんよ!』など、怒りを隠しきれない様子でした」
真っ向から対立する市長と伊東市議会。百条委員会の追及は止まない。
「来週にも、あらためて委員会が開催される予定だといいます。関係者によれば次は田久保氏本人ではなく、関係者の証人尋問が行われるのではないかという話です。誰が対象になっているのかは現時点では不明ですが、市長に近い伊東市秘書課の関係者や、『卒業していないと本人から聞いた』などと証言している人物などが出頭を要請される可能性もある」(同前)
〈卒業どころか除籍と聞いている〉といった旨の“怪文書”が出回ったことがきっかけで露呈した今回の疑惑だが、ここへきて新たな“告発”があった。地元紙記者が解説する。