ビジネス

4か月で9億円稼いだ投資家「そんな特別なことはしてません」

 アベノミクス相場のスタート以降、デイトレード中心の専業トレーダーのなかには、大きな利益を手にしている者も少なくない。そのなかの一人、今年1月以降、4か月で9億円の利益を出した「武者修行中」氏(30代・男性)が、自身の投資手法を解説する。

 * * *
 上昇相場が続いたおかげで、資産が膨らめば膨らむほど利益額も膨らむという好循環でした。4月24日には、目標としていた資産10億円を達成できました。

 そこまでの数か月は、小型株から超大型株まで、1日に10%も動くような銘柄が日替わりで出てきて、“全員参加型”の相場で、凄い盛り上がりを感じましたね。

 何より、今年1月からは信用取引の証拠金規制が緩和され、信用余力が無制限になった影響が大きかったですね。“規制緩和元年”は好調な相場が続くというのがセオリーですし、一時的には下落する局面もあるとは思いますが、まだまだこの相場は続くと思いますよ。

 僕の投資手法は主に2つ。日々、値動きのいい銘柄を「デイトレード」することと、信用取引を使って毎日100銘柄ほどを持って翌日に益出しする「持ち越し」です。

 デイトレードについては、今は強い上昇相場なので、急落銘柄を逆張りで狙うのが効果的だと思います。デイトレードでも日足を見ることは重要で、急落して25日移動平均線にタッチした局面がポイントです。

 その典型例が、4月26日のヤクルトでした。ダノンとの提携解消報道が出てすぐ、一気に売られたんです。でも、提携解消自体はヤクルトの業績にはあまり関係ないですよね。全体相場が上がっているのにヤクルトだけ暴落したら、伊藤園などの同業他社と比べて割安になる。そこで、日足で25日移動平均線に近づいた4200円からストップ安まで買い下がったんです。

 最終的には1万5000株も買っていましたが、そもそもヤクルトは貸借銘柄なので、提携解消報道で空売りしている人たちがその日のうちに買い戻せば、一時的なリバウンドはしやすいという思惑もありました。すると、ストップ安から反転上昇。4250円と4350円ですべて売却し、約300万円の利益を出すことができました。

 場中のデイトレード以外には、信用取引を使って持ち越しして、翌日に利益確定するようにしています。基本的には「買い」主体で、1日で元手10億円で30億円ほど買って翌日に持ち越したり、別の日には買い24億円分、売り5億円分を持ち越したりもしています。

 持ち越す銘柄はすごくシンプルで、「チャートの形がいいもの」。日経平均より強そうな銘柄を買って、弱そうな銘柄を売っているだけです。そんなに特別なことはしていません(笑)。

 例えば移動平均線がゴールデンクロスした銘柄や、上場来高値と面合わせしている銘柄、5日移動平均線や25日移動平均線にタッチして反発しそうな銘柄など、日経平均が弱くても翌日値上がりしそうな銘柄を買って持ち越ししています。

 一方、売って持ち越しする銘柄は、日経平均よりも弱い銘柄です。5日移動平均線を割って下がりそうな銘柄、ダブルトップをつけて下がり始めている銘柄などです。毎日、500銘柄くらいをウォッチしていますから、流れ作業のようにチャートを見て、買いたくなる銘柄、売りたくなる銘柄を探しています。

 目標としていた10億円を達成しましたが、今後もさらなる高みを目指していきますよ!

※マネーポスト2013年夏号

関連記事

トピックス

広島・広陵高校の中井哲之監督と会見を開いた堀正和校長
【「便器なめろ」の暴言も】広陵「暴力問題」で被害生徒の父が初告白「求めるのは中井監督と堀校長の謝罪、再発防止策」 監督の「対外試合がなくなってもいいんか?」発言を否定しない学校側報告書の存在も 広陵は「そうしたやりとりはなかった」と回答
NEWSポストセブン
レッドカーペットに登壇した大谷夫妻(時事通信フォト)
大谷翔平&真美子さん、イチロー&弓子さん、賀来賢人&榮倉奈々、反町隆史&松嶋菜々子…“しあわせな結婚”を実現した理想の有名人夫婦
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
《過激すぎる》イギリス公共放送が制作した金髪美女インフルエンサー(26)の密着番組、スポンサーが異例の抗議「自社製品と関連づけられたくない」 
NEWSポストセブン
1990年代、多くの人気バラエティ番組で活躍していたタレント・大東めぐみさん
《交通事故で骨折と顔の左側の歯が挫滅》重傷負ったタレントの大東めぐみ「レギュラーやCM失い仕事ほぼゼロに」後遺症で15年間運転できず
NEWSポストセブン
ポータブルトイレの大切さを発信するYoutuber・わさびちゃん
「そもそもトイレの話がタブー過ぎる」Youtuberわさびちゃんが「トイレ動画」を公開しまくるようになったきっかけ「芸人で恥ずかしいこともないし、夫に提案」
NEWSポストセブン
1990年代、多くの人気バラエティ番組で活躍していたタレント・大東めぐみさん
《事務所が猛反対もプロ野球選手と電撃結婚》元バラドルの大東めぐみ、人気絶頂で東京から大阪へ移住した理由「『最近はテレビに出ないね』とよく言われるのですが…全然平気」
NEWSポストセブン
全国で車中泊をしているわさびちゃん夫婦。夫は元お笑い芸人のピーチキス・けん。
YouTuber・わさびちゃんが「トイレ動画」でバズるまでの紆余曲折「芸人時代に“女”を求められたり、男性芸人から嫉妬されたり…」
NEWSポストセブン
悠仁さまに関心を寄せるのは日本人だけではない(時事通信フォト)
〈悠仁親王の直接の先輩が質問に何でも答えます!〉中国SNSに現れた“筑波大の先輩”名乗る中国人留学生が「投稿全削除」のワケ《中国で炎上》
週刊ポスト
「ビッグダディ」こと林下清志さん(60)
《借金で10年間消息不明の息子も》ビッグダディが明かす“4男5女と三つ子”の子供たちの現在「メイドカフェ店員」「コンビニ店長」「3児の母」番組終了から12年
NEWSポストセブン
女児盗撮の疑いで逮捕の小瀬村史也容疑者(37)。新たに”わいせつ行為”の余罪が明らかになった
「よくタブレットで子どもを撮っていた」不同意わいせつ行為で再逮捕の小瀬村史也容疑者が“盗撮し放題だったワケ” 保護者は「『(被害者は)わからない』の一点張りで…」
NEWSポストセブン
成年式を控える悠仁さまと第1子を出産したばかりの眞子さん(写真・右/JMPA)
眞子さん、悠仁さまの成年式を欠席か いまなお秋篠宮家との断絶は根深く、連絡を取るのは佳子さまのみ “晴れの日に水を差す事態”への懸念も
女性セブン
「ビッグダディ」こと林下清志さん(60)
《多産DVを語ったビッグダディ》「子どもができたら勝手に堕ろすんじゃないぞ」4男6女の父として子供たちに厳しく言い聞かせた理由
NEWSポストセブン