村井氏の分析によれば、ほかにも注意すべき箇所はあるという。
「現時点で注意が必要なのは、北海道の函館の周辺です。今、全国的に基準点の短期の動きはほとんど目立たないのですが、今週届いた記録では函館にだけ動きが確認されました。函館はこれまで見ていて、かなり特殊な基準点で、少し離れたところで地震が起きる際にも前兆現象が確認されることが多い。
たとえば、2003年に起きたマグニチュード8.0の十勝沖地震の際にも函館の基準点は動いていた。浦河沖で小地震も観測されているので、函館だけではなく道南の広い地域で警戒が必要です」
さらに、北海道だけではなく、津軽海峡を隔てた青森でも注意が必要だと村井氏は語る。
「東日本大震災も含めた4年間の隆起沈降の記録を分析したところ、東北6県のうち、青森の基準点だけはほかと異なる動きをしていて、北海道と連動していたんです。距離的にも函館に近い青森は、注意をしていたほうがよいでしょう」
編集部には「村井氏の最新地震予測はどうやったら入手できるのか」「メルマガの加入方法を詳しく教えてくれ」との声が多数寄せられた。「週刊MEGA地震予測」の購読者は、本誌前号発売後の3日間だけで1割増加したという。
※週刊ポスト2014年5月30日号