そしてその日。今のカミさんとは、東京にある京都のお惣菜料理の店に行ったんですが、もう本当においしそうに、そしてきれいに食べてくれて、それはそれは楽しい時間を過ごせたんですね。
カウンターのお店なんですが、カウンター越しにお店の人に、「この料理はどうやって作るんですか?」なんて聞いたりして。もう完璧だったんです。それで大きなマルが彼女に付いちゃったんですね。
それと、ボクは女性と付き合いだすと、必ず自分の大勢の友達に彼女を会わせるようにしているんです。ふたりっきりでいるとふたりの世界でとても幸せだけど、恋しちゃってますから客観的に見れないんです。
大勢の友達の中に女のコを連れていくと、今まで見えなかった面も見えてくるんですね。急にボクよりしゃしゃりでて話す人とか、そういう人はちょっとNGです。そういう点でもボクのカミさんはボクにとって完璧だったんですよね。
これがボクとカミさん・藤吉久美子の出会いの真実です。
※太川陽介・著『ルイルイ仕切り術』(小学館)より