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大人とは違う子供のうつ病の症例 暴力的になることもある

 ストレス社会の進行により大人のうつ病に注目が集まっているが、実は子供のうつも確実に増えている。北海道大学の調査によると、うつ病に発展してしまう可能性がある“抑うつ状態”の小学生は7.8%、中学生では22.8%おり、実際にうつ病と診断されたのはそれぞれ1.6%、4.6%に上るという結果が出ている。

 一概にうつ病といっても大人と子供では、症状の表れ方に違いがあると猪子メンタルクリニック院長で著書に『子どものうつ病』(慶応義塾大学出版会)がある児童精神科医の猪子香代さんは語る。

「子供のうつ病も大人と同じ基準で診断するのですが、症状が大人とは少し違います。うつ病といえば、気力をなくしてぐったりと寝込むようなイメージがあるかもしれません。もちろん、子供たちにもそのような症状はあるのですが、暴れたり暴力をふるったりという行動を起こすケースもあります。子供は大人と違い、落ち込んでいることを、きちんと言葉にして表現できません。憂うつな気分を表すため、腹痛や頭痛を訴えたり、イライラして怒りっぽくなったり、暴力的になったりするのです。

 子供のうつの症状は、怠けやサボり、甘えなどと捉えられることが多く、親や教師に怒られることで、悪化してしまうのです。うつ病は特別な病気ではありません。精神状態が未熟な子供は傷つきやすいため、些細なきっかけで誰でも発症する可能性があるのです」

※女性セブン2014年10月2日号

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