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バブル最盛期のスキー場 リフト2時間待ちは当たり前だった

 クリスマスイブの夜に豪華なディナーとホテルを予約し「特別な夜」を演出するようになって久しいが、そうしたブームの隆盛に大きく寄与したのが、1987年公開の映画『私をスキーに連れてって』だ。

 当時のクリスマスは「スキー文化」と密接に結びついていた。クリスマス前後に女性をスキーに誘うのは当時の流行りのデートプランで、特に人気のスキー場が新潟・苗場スキー場だった(その他、斑尾高原なども若い男女に人気だった)。

 苗場へと向かう関越道は大渋滞。苗場まで4~5時間かかることもザラ。「スキー場に着いてもリフトの2時間待ちは当たり前で、昼までに2度リフトに乗れればいいほうだった」(都内の50代会社員・A氏)という信じられないような時代だった。

 中でも苗場プリンスホテルは高嶺の花で、クリスマス時期に泊まることは「赤プリ」を上回るステータスだったといわれる。

 ちなみに当時、スキー場に行く車で最もカッコいいといわれたのは、『私をスキーに連れてって』にも登場したトヨタのセリカGT-FOURだった。A氏の思い出話。

「27歳の時、苦労して苗場プリンスを予約したんです。当時の彼女を誘うととても喜んでくれた。で、親父に車を借りて出かけたんですが、途中の雪道でタイヤが滑って脱輪。大渋滞を引き起こしてしまったんです。周囲の協力もあって30分ほどで元に戻れたのですが、彼女のテンションは下がりまくり。結局スキー場に着いても大混雑だし、東京に戻るまでロマンティックなムードになることはありませんでした」

 なお、当時はスタッドレスタイヤはほとんど普及していない。「女の子の前でタイヤチェーンをスムーズに装着できるように男たちは必死に練習していた」(A氏)という。

※週刊ポスト2014年12月26日号

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