国内

出張が多い舛添都知事 ロンドンで1泊15万、ベルリンで9万

 都知事就任わずか10日後の昨年2月21日からのソチ五輪視察に始まり、同10月のロンドン・ベルリン訪問まで、舛添要一氏のこの1年の外遊は計6回、5か国7都市に及んだ。

 昨年10月には外遊で不在中に羽田でエボラ出血熱感染の疑いのある旅行者が見つかり、デング熱騒動や小笠原諸島(東京都)近海への中国密漁船の来襲などの際も海外出張中であったことから、都議会自民党も「緊急時に知事がいないのはいかがなものか」と外遊の多さに批判の声をあげた。

 そうまでして海外を飛び回る舛添氏はどれだけの出張経費を使ったのか。

『週刊ポスト』の情報公開請求によって東京都が使途を明らかにした6回の外遊費用は合計約1億8000万円にのぼる(一部は精算が終わっていないため予算額)。3日~1週間の日程で、どの国でも1000万円単位の支出があった。

 各国への出張費で目立つのが宿泊費だ。

 2月のソチでは高級リゾートホテル「ソチスパ」に2泊し、五輪開催中の繁忙期とはいえ料金は1泊15万1800円。ちなみに経由地のフランクフルトで空港ストに遭遇して急遽、宿泊したホテルは1泊5万2300円だった。

 7月のソウル訪問でロッテホテルの1泊6万円のスイートルームに2泊したのは安価な方で、ロンドンではドーチェスターホテルのジュニアスイート(15万8000円×3泊)、北京ではニューオータニ北京のスイート(6万9500円×2泊)、ベルリンではインターコンチネンタルベルリンのジュニアスイート(9万5000円×2泊)など世界の一流ホテルのスイートを利用してきた。

 もちろん東京都知事が安宿に泊まるわけにはいかないだろうが、舛添氏はどこの出張先でも条例で定められた都知事の宿泊費上限を大幅にオーバーしている。

 上限額は滞在地によって異なり、たとえばロンドンなら4万200円で、実際に泊まったホテルは規定の4倍近い額だ。

 担当部局の承認があれば宿泊費の増額が認められるというが、ことごとく上限を超えるのであれば、条例の規定そのものを変えるべきだ。それをしないのは条例改正を議会に諮ることで、「豪華外遊」批判を浴びることを恐れているからではないか。だから情報公開請求をしない限り明らかにならない「増額申請」が毎回のように出される。

 申請書類の「増額理由」として、「セキュリティ性」「移動が容易な立地」などに加えて「緊急事態発生時でも東京都事務局と緊密な連絡をとれる設備(インターネット等)が整備されていること」など挙げられるが、今時、どの国の主要都市でもネット環境が整備されていないホテルを見つけるほうが難しい。屁の臭いが漂う理屈にしか思えない。

※週刊ポスト2015年2月20日号

トピックス

STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
宗田理先生
《『ぼくらの七日間戦争』宗田理さん95歳死去》10日前、最期のインタビューで語っていたこと「戦争反対」の信念
NEWSポストセブン
水原一平容疑者は現在どこにいるのだろうか(時事通信フォト)
大谷翔平に“口裏合わせ”懇願で水原一平容疑者への同情論は消滅 それでもくすぶるネットの「大谷批判」の根拠
NEWSポストセブン
大久保佳代子 都内一等地に1億5000万円近くのマンション購入、同居相手は誰か 本人は「50才になってからモテてる」と実感
大久保佳代子 都内一等地に1億5000万円近くのマンション購入、同居相手は誰か 本人は「50才になってからモテてる」と実感
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
ムキムキボディを披露した藤澤五月(Xより)
《ムキムキ筋肉美に思わぬ誤算》グラビア依頼殺到のロコ・ソラーレ藤澤五月選手「すべてお断り」の決断背景
NEWSポストセブン
(写真/時事通信フォト)
大谷翔平はプライベートな通信記録まで捜査当局に調べられたか 水原一平容疑者の“あまりにも罪深い”裏切り行為
NEWSポストセブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン
大谷翔平を待ち受ける試練(Getty Images)
【全文公開】大谷翔平、ハワイで計画する25億円リゾート別荘は“規格外” 不動産売買を目的とした会社「デコピン社」の役員欄には真美子さんの名前なし
女性セブン
羽生結弦の勝利の女神が休業
羽生結弦、衣装を手掛けるデザイナーが突然の休業 悪質なファンの心ない言動や無許可の二次創作が原因か
女性セブン
眞子さんと小室氏の今後は(写真は3月、22時を回る頃の2人)
小室圭さん・眞子さん夫妻、新居は“1LDK・40平米”の慎ましさ かつて暮らした秋篠宮邸との激しいギャップ「周囲に相談して決めたとは思えない」の声
女性セブン
いなば食品の社長(時事通信フォト)
いなば食品の入社辞退者が明かした「お詫びの品」はツナ缶 会社は「ボロ家ハラスメント」報道に反論 “給料3万減った”は「事実誤認」 
NEWSポストセブン