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花見の名所 「中国人のマナーに困っとるんですわ」と関係者

 百貨店やドラッグストア、家電量販店に中国人観光客が大挙して押し寄せた春節(中国の旧正月・2月18~24日)から1か月が経とうとしている。炊飯器から便座まで買い漁る“爆買い”が話題となったが、4月にはさらに大量の中国人観光客が日本に押し寄せる。お目当ては春の風物詩「桜」だ。

 平安遷都と同時期に創建され、1200年以上の歴史を誇る京都・平野神社。古くからの花見の名所には、現在も約50種400本の桜が植えられ、3月末から4月初めの見頃には大勢の花見客が訪れる。今年も華やかな季節が迫ってきたが、神社関係者の表情は険しい。

「中国人観光客のマナーに困っとるんですわ。境内であろうがところ構わず座り込むし、桜の木を揺らして花びらを散らそうとする。ゴミはそこらへんに投げ捨てるし、お守りにもベタベタ触るだけ触って買わずに帰ってしまう。去年もすごかったけど、今年はさらに増えると聞いて、正直なところ心配しているんですわ。

 手水用の柄杓(ひしゃく)を乱暴に扱っていても、言葉が通じず注意もできない。『めいよー(没有=ダメ)』という単語だけは教えてもらって、禁止事項をやっていたらとにかくそういうてます。注意すれば聞いてはくれるが、困ったものです」

 境内には「ゴミは持ち帰る事」などと書かれた看板があり、中国語が併記されている。たこ焼き屋台と茶店を出す店主もこう嘆く。

「屋台の横に席を作って、買った人がそこで食べられるようにしてあるんですが、中国人のお客さんは何も買わずに場所を占領してしまう。そこで自分の持ってきた弁当を広げて酒を飲み、大騒ぎするんです。

 屋台で買ってくれる人の中にも300円のたこ焼きに30円しか払わず、やり取りの途中から中国語でまくしたてて帰ろうとする人がいたりする。代金を人民元で払おうとした人もいました。こちらも中国語はわからへんし、客商売で警察沙汰にもしたくない。

 中国の雑誌に桜の名所として紹介されたらしく、去年よりも人出は多くなるというから、どうしたらいいのか」

※週刊ポスト2015年3月27日号

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