スポーツ

箱根連覇狙う青山学院大学 1万m28分台で走る選手が11人になる

学連記録会での青学大・久保田(著者撮影)

 箱根駅伝まで、あと1か月。前回優勝の本命・青山学院大に、東洋大や駒澤大をはじめとするライバル校がどれだけ迫るのか。正月の本番を楽しむために、日本中のどこよりも陸上競技の現場を取材するウェブメディア「駅伝ニュース」の主宰者である、「公園橋博士」こと西本武司氏が最新情報をレポートする。

 * * *
 11月21日、慶應大日吉キャンパスの陸上競技場で開かれた「1万m記録挑戦会(関東学連記録会)」には、正月の箱根駅伝に出場する各大学が集まった。エントリーメンバーの選考、レース形式での調整など各校の目的は様々だが、圧倒的な存在感を見せたのは、やはり青学大だった。

 記録会は各選手が申告する目標タイムに応じて組分けされる。最も速い28分00秒~28分20秒で申告した選手が揃う第11組。ここでトップでゴールしたのは青学大の久保田和真(4年)。今年の箱根で1区を走った彼は序盤から集団を引っ張り、ラスト2周でギアを入れ替えて後続に6秒差をつけた。ゴールタイムは28分24秒、自己記録を6秒更新する快走だった。

 青学大は他にも4位の下田裕太(2年、28分33秒)、5位の中村祐紀(2年、28分34秒)、6位の渡邉利典(4年、28分35秒)、9位の渡邉心(4年、28分37秒)、12位の田村和希(2年、28分46秒)、13位の池田生成(3年、28分51秒)らが自己ベストを更新。今年の箱根で2区を走った7位の一色恭志(3年、28分35秒)もシーズンベストの記録を出し、上位10人中6人を青学大が占めた。

 青学大メンバーは、10月の箱根予選会個人6位で関東学生連合に最上位で選出された創価大・山口修平(4年)らを周回遅れにする強さだった。

 1万mでの28分台は大学生ランナーとしてトップクラスの証とされる。この日の自己ベスト連発で、すでに達成している選手と合わせて青学大の28分台の選手は11人。つまり28分台の選手でも、1人は箱根を走れない。前代未聞の事態だ。

 全日本大学駅伝(11月1日)は東洋大に敗れ大学駅伝三冠は逃したが、正月の箱根優勝に最も近いのはやはり青学大だろう。

関連キーワード

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
伊藤
【『虎に翼』が好発進】伊藤沙莉“父が蒸発して一家離散”からの逆転 演技レッスン未経験での“初めての現場”で遺憾なく才能を発揮
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
“もしトラ”リスクも…(写真/AFP=時事)
【緊迫する中東情勢】イラン・イスラエルの報復合戦、エスカレートすれば日本にも影響 “もしトラ”リスクが顕在化
週刊ポスト