金井大介プロデューサー(左)、北野貴章ディレクター


金井:定例会議で作家からアイディアを募集して、候補が出てきます。その中からスタッフが興味があるないを振りわけつつも、雑誌や新聞の過去記事などを調べて、ブッキングに入ります。実際に事務所に電話をして、1回目の交渉ですね。

 それで、結構はじかれます。事務所から「しくじっていません」とか「今さら言いたくないです」とか。いろんな理由で断られてしまうことがあって。

 了承をもらったら、本人とディレクター陣、作家陣とP陣など、5人くらいで打ち合わせをします。この1回3時間くらいの本人打ち合わせを、スタジオに立つまでに少なくとも3回は行います。

――1回目の打ち合わせが済めば、オンエアまでいきますか?

金井:じゃないですね。

北野:本人が“ビジネスしくじり”の可能性があるんです。ネタになるから番組に出たら得だ、みたいなモチベーションで来られてしまうと(苦笑)。ありがたい話で、出演したいという人も最近は増えたんですけど、そういう人は大抵しくじっていません。

金井:打ち合わせの時に、こちらから断ることもあります。

北野:3パターンあるんです。1つは誰もが知ってる、しくじってる人。堀江さんとか、前園さん。

金井:国民的しくじり、一発でわかる人(笑い)。

北野:パターン2は、しくじっていそうな人。最近見ないけど、なにしてるのかな? とか。

金井:しくじってるから、メディアに出てないという。

北野:パターン3は、しくじってるのかどうかわからないけど、キャッチコピーが面白い人。メンタリストなのにメンタルボロボロのDaiGo先生とか、元大事MANブラザーズバンドの立川俊之さんは、『それが大事』のなにが大事なのかな、から入りました。

――断られたり断ったりで、採用率はどれくらい?

金井:10人に1人以下。10%切りますね。

――オファーして、こんなに出演率の低い番組って、他にありますか?

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