たとえば情報はどうせ漏れるから気にしちゃダメなんです。だったら自ら開示していけばいい。襲名式の日取りも、組織の通達もウェブに上げてしまえば、警察の経費も削減できます。ネットもどんどん活用する。SNSも積極的に使っていく。直参の人が実名で、組織の公認の元でSNSをやったら面白いですよ。あちこちに繋がりもできるでしょう。

 私はFacebookにもアカウントを作ったんですが、すぐに運営から凍結されてしまった。皮肉なことにFacebookの信頼性が分かりました。でもLINEだってある。自分自身、SNSには可能性を感じました。

 そこでしっかりした立ち居振る舞いをする。転んだ人がいたら手をさしのべる。弱いものいじめはしない。公開なんだから、実践すればみんなが目撃者です。人間性を失ったらヤクザではないんです。

 世の中、最後は人間関係しかない。金で解決できない場面が必ず来ます。クズにならないためには、しっかりとした人間関係を築くしかない。原点に返るとはそういう意味です。Twitterにはその可能性があります。引退に伴いTwitterからも徐々に離れていこうと考えていますけど、若いヤクザの中には、私の姿を見ていた人もいるでしょう。私を踏み台にして、どんどん新しい時代を作っていって欲しい。チャレンジすれば楽しみも生まれる。楽しくないことは続きません。

 形式上ヤクザは消滅するかもしれないけど、ヤクザ的な存在は無くなりません。ヤクザは日本がぎっしり詰まった文化だからです。簡単になれて、簡単にやめられるような存在だと意味がない。今後はすべて若い人次第。ヤクザもカタギもです。新しい時代を作って欲しい。引退する私からのメッセージです。

(文/鈴木智彦)

※週刊ポスト2016年1月1・8日号

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