ビジネス

大前研一氏「フィンテック革命で日本経済は何倍にも膨らむ」

米Square社のカード読み取り決済機器 共同通信社

 いま「フィンテック革命」という言葉が注目されている。「金融業のビジネスが変わる」「関連企業の株価が上がった」といったポジティブな現象が取り上げられがちだが、大前研一氏は「大前の4原則」で集約される本質を理解することが出発点だと指摘する。

 * * *
「フィンテック(Fintech)」は「金融(Finance)」と「技術(Technology)」を組み合わせた造語で、スマートフォンやビッグデータなどのIT技術を用いた金融サービスや金融商品のことである。

 フィンテックの“要”と言われているのが「ブロックチェーン」という技術だ。これはネットワーク上で対等な関係にあるコンピュータ間を相互に直接接続してデータを送受信する通信方式(P2P)と、暗号技術を組み合わせたもの。それを応用すると、データの改竄が事実上不可能になったデータベースができる。たとえば「仮想通貨の残高」などを、数多くのコンピュータの“協力”で改竄できなくする技術だ。これにより、ネット上の仮想通貨の信頼性や決済機能が支えられている。

 フィンテックに関する記事は「ブロックチェーン」のような小難しい言葉が並ぶものが多いのでとっつきにくいかもしれないが、基本概念は極めて単純だ。それを理解するための原理は4つあるが、それほど難しいものではない。

 すなわち、(1)価値があるものは何でも貨幣と置き換えて考えられる、(2)価値は時間の関数である、(3)スマホのエコシステム(生態系)を使えば、ほぼ瞬時に全世界のどことでも、誰とでも取引することができる、(4)以上3つの原理を実行するために必要な“信用”を(サイバー空間で)提供するものが国家や金融機関に取って代わるということである。

 要は、国家が作り出してきた「通貨」というものも最終的には要らなくなるのだ。この本質を理解することが重要である。

トピックス

会話をしながら歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《ベビーカーショットの初孫に初コメント》小室圭さんは「あなたにふさわしい人」…秋篠宮妃紀子さまが”木香薔薇”に隠した眞子さんへのメッセージ 圭さんは「あなたにふさわしい人」
NEWSポストセブン
試練を迎えた大谷翔平と真美子夫人 (写真/共同通信社)
《大谷翔平、結婚2年目の試練》信頼する代理人が提訴され強いショックを受けた真美子さん 育児に戸惑いチームの夫人会も不参加で孤独感 
女性セブン
阪神独走Vで藤川監督の高知商の先輩・江本孟紀氏が「優勝したら母校に銅像を建ててやる」の約束を「忘れてもらいたい」と苦笑 今季の用兵術は「観察眼が鋭い」と高評価
阪神独走Vで藤川監督の高知商の先輩・江本孟紀氏が「優勝したら母校に銅像を建ててやる」の約束を「忘れてもらいたい」と苦笑 今季の用兵術は「観察眼が鋭い」と高評価
NEWSポストセブン
59歳の誕生日を迎えた紀子さま(2025年9月11日、撮影/黒石あみ)
《娘の渡米から約4年》紀子さま 59歳の誕生日文書で綴った眞子さんとまだ会えぬ孫への思い「どのような名前で呼んでもらおうかしら」「よいタイミングで日本を訪れてくれたら」
NEWSポストセブン
「天下一品」新京極三条店にて異物(害虫)混入事案が発生
【ゴキブリの混入ルート】営業停止の『天下一品』FC店、スープは他店舗と同じ工場から提供を受けて…保健所は京都の約20店舗に調査対象を拡大
NEWSポストセブン
藤川監督と阿部監督
阪神・藤川球児監督にあって巨人・阿部慎之助監督にないもの 大物OBが喝破「前監督が育てた選手を使い、そこに工夫を加えるか」で大きな違いが
NEWSポストセブン
海外から違法サプリメントを持ち込んだ疑いにかけられている新浪剛史氏(時事通信フォト)
《新浪剛史氏は潔白を主張》 “違法サプリ”送った「知人女性」の素性「国民的女優も通うマッサージ店を経営」「水素水コラムを40回近く連載」 警察は捜査を継続中
NEWSポストセブン
ヒロイン・のぶ(今田美桜)の妹・蘭子を演じる河合優実(時事通信フォト)
『あんぱん』蘭子を演じる河合優実が放つ“凄まじい色気” 「生々しく、圧倒された」と共演者も惹き込まれる〈いよいよクライマックス〉
週刊ポスト
石橋貴明の現在(2025年8月)
《ホッソリ姿の現在》石橋貴明(63)が前向きにがん闘病…『細かすぎて』放送見送りのウラで周囲が感じた“復帰意欲”
NEWSポストセブン
決死の議会解散となった田久保眞紀・伊東市長(共同通信)
「市長派が7人受からないとチェックメイト」決死の議会解散で伊東市長・田久保氏が狙う“生き残りルート” 一部の支援者は”田久保離れ”「『参政党に相談しよう』と言い出す人も」
NEWSポストセブン
ヘアメイク女性と同棲が報じられた坂口健太郎と、親密な関係性だったという永野芽郁
「ずっと覚えているんだろうなって…」坂口健太郎と熱愛発覚の永野芽郁、かつて匂わせていた“ゼロ距離”ムーブ
NEWSポストセブン
新潟県小千谷市を訪問された愛子さま(2025年9月8日、撮影/JMPA) 
《初めての新潟でスマイル》愛子さま、新潟県中越地震の被災地を訪問 癒やしの笑顔で住民と交流、熱心に防災を学ぶお姿も 
女性セブン