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《麻薬カルテルの縄張り争いで婚約者を銃殺か》メキシコの有名美女インフルエンサーを米当局が第一級殺人などの罪で起訴、事件現場で「迷彩服を着て何発も発砲し…」

メキシコの有名美女インフルエンサーが殺人などの罪で起訴された(Instagramより)

メキシコの有名美女インフルエンサーが殺人などの罪で起訴された(Instagramより)

 婚約者を殺害された悲劇の美女──現地ミスコンで優勝歴もあるインフルエンサー、リディア・バネッサ・グロラ・ベラサ(32)は当初、多くのメキシコ国民からそう見られていた。

 事件が起きたのは、2024年2月17日のことだった。

「サンディエゴの高級集合住宅の駐車場で、BMWに乗っていたクリスチャン・エスピノサ・シルバーさんが銃殺されました。犯人は迷彩ジャケット、黒いズボン姿で待ち伏せをしていたと見られます。被害者の車に徒歩で近づき突然何発も発砲したのち、姿を消した。

 そんなエスピノサさんと婚約していたのがグロラです。彼女は美女インフルエンサーとして米国やメキシコで有名だったため、事件発生直後は“悲劇の人”として盛んに報じられました」(国際ジャーナリスト)

 グロラのインスタグラムフォロワーは141万人超え。その投稿からは優雅な生活を送っていたことが垣間見える。インドネシアのバリ島では海風に吹かれながら瞑想し、メキシコの風光明媚な観光地ロス・カボスの沖合ではDJ付きクルーズ船に乗って、コロンビアのメデジンでは高級バーでリラックス……。若者から羨望の眼差しを向けられていたようだ。

 しかし──。

「米捜査当局は10月、エスピノサさんを銃殺したとして、なんとグロラを第一級殺人(first-degree murder)などの罪で逮捕・起訴したのです。まさか婚約者が犯人だとは思いもよらず、現地では衝撃が広がりました。

 そして事件の背景が報道されるにつれ、その衝撃はさらに大きくなっています」(同前)

 そもそも、グロラ被告が有名になったのにはワケがある。メキシコ・シナロア州出身のグロラ被告は、複数のミスコン女王に輝くなか、“ある人物”に顔がよく似ていると指摘が相次いだことがきっかけでより広く名を知られることになった。

「その人物は、メキシコで最も有名な麻薬王、ホアキン・グスマンの妻だったエマ・コロネル・アイスプロ(36)。ネットフリックスのドラマにも取り上げられている裏社会の有名人です。ホアキン・グスマンが首領として支配するのは、被告の出身地にある『シナロア・カルテル』。米捜査当局の見立てでは、グロラ被告もこのカルテルの関係者だったというのです。グロラ被告が『ただのそっくりさんではないのでは』という憶測が広まり、大きな話題になっています。

 そして、エスピノサさん殺害の背景には、薬物流通についての支配権を争うカルテルの抗争があったと見られてもいるのです」(同前)

 実はエスピノサさんは、シナロア・カルテルとは別のカルテルの関係者だったという。双方のカルテルは利害が対立する関係にある。つまり、2人はお互い敵対する組織にいながら婚約していたということになる。

「グロラ被告が殺害目的でエスピノサさんに近づいたのか、婚約した後に殺害を企てたのか、といった詳しい背景はまだわかっていません」

 しかしいま振り返ると、事件の予兆を感じさせる出来事が昨年9月にあったという。

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