スポーツ

失態を演じ八角親方の評価急落 理事長選混迷深まる

混迷極まる大相撲理事長選

 1月末に行なわれた日本相撲協会役員候補選挙(理事選)は、10人の定員に対して11人が立候補。当選確実とみられていた高島(元関脇・高望山)の落選は、直前になって高島から伊勢ヶ濱(元横綱・旭富士)に乗り換えたためという見方も出ている。そもそも今回の理事選は、始まる前から「理事長選」を睨んでの動きが目立った。

 象徴的だったのが、最大派閥・出羽海一門から急遽出馬した山響親方(元前頭・巌雄)だ。「貴乃花を次の理事長にせよ」という北の湖・前理事長(故人)の「遺言」があると主張、尾上親方(元小結・濱ノ嶋)、木瀬親方(元前頭・肥後ノ海)、式秀親方(元前頭・北桜)ら北の湖ファミリーであり、貴乃花シンパの若手親方らの協力を得て出馬・当選を果たした。この結果は、出羽海一門内に綻びを生んだ。出羽海一門関係者が語る。

「当初は一門内の古参親方を中心に、山響に対し、“遺言などあるわけがない”とか“お前は顔じゃない(分不相応である)”と反発する声が多かった。どうせ落選して、山響は一門から追放されるとの見方もあった。

 だが蓋を開けてみると山響が最多得票で当選した。そのためか他の3人の当選者の動きも変わってきた。元来、出羽海一門は現理事長の八角(元横綱・北勝海)支持を打ち出していて、改選後も維持されると思われていたが、3人の新理事はまだ誰を支持するか明確にしていない。これで八角と貴乃花、どちらに転ぶかまったくわからなくなった」

 理事長は新理事の互選で決まる。10票中の3票は当然大きな力を持つ。伊勢ヶ濱親方の当選、そして計算していた出羽海一門の態度保留と、八角陣営にとって想定外の事態となったわけだ。

 おまけに八角理事長自らが失態を演じたことも、陣営にとっては逆風となった。初場所開催中の1月21日。協会は最高意思決定機関である評議員会を開いたが、その席上で評議員だった山響親方が理事選に立候補するにともない、新任評議員を任命する提案が出た。そこに八角理事長がある人物を推薦したのだが、それが同じ「高砂一門」の元中村親方(元関脇・富士櫻=2013年に定年退職)だったことが問題となった。

関連記事

トピックス

異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
《ラーメンにウジ虫混入騒動》体重減少、誹謗中傷、害虫対策の徹底…誠実な店主が吐露する営業再開までの苦難の40日間「『頑張ってね』という言葉すら怖く感じた」
NEWSポストセブン
広島・広陵高校の中井哲之監督と会見を開いた堀正和校長
【「便器なめろ」の暴言も】広陵「暴力問題」で被害生徒の父が初告白「求めるのは中井監督と堀校長の謝罪、再発防止策」 監督の「対外試合がなくなってもいいんか?」発言を否定しない学校側報告書の存在も 広陵は「そうしたやりとりはなかった」と回答
NEWSポストセブン
レッドカーペットに登壇した大谷夫妻(時事通信フォト)
大谷翔平&真美子さん、イチロー&弓子さん、賀来賢人&榮倉奈々、反町隆史&松嶋菜々子…“しあわせな結婚”を実現した理想の有名人夫婦
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
《過激すぎる》イギリス公共放送が制作した金髪美女インフルエンサー(26)の密着番組、スポンサーが異例の抗議「自社製品と関連づけられたくない」 
NEWSポストセブン
1990年代、多くの人気バラエティ番組で活躍していたタレント・大東めぐみさん
《交通事故で骨折と顔の左側の歯が挫滅》重傷負ったタレントの大東めぐみ「レギュラーやCM失い仕事ほぼゼロに」後遺症で15年間運転できず
NEWSポストセブン
ポータブルトイレの大切さを発信するYoutuber・わさびちゃん
「そもそもトイレの話がタブー過ぎる」Youtuberわさびちゃんが「トイレ動画」を公開しまくるようになったきっかけ「芸人で恥ずかしいこともないし、夫に提案」
NEWSポストセブン
1990年代、多くの人気バラエティ番組で活躍していたタレント・大東めぐみさん
《事務所が猛反対もプロ野球選手と電撃結婚》元バラドルの大東めぐみ、人気絶頂で東京から大阪へ移住した理由「『最近はテレビに出ないね』とよく言われるのですが…全然平気」
NEWSポストセブン
全国で車中泊をしているわさびちゃん夫婦。夫は元お笑い芸人のピーチキス・けん。
YouTuber・わさびちゃんが「トイレ動画」でバズるまでの紆余曲折「芸人時代に“女”を求められたり、男性芸人から嫉妬されたり…」
NEWSポストセブン
悠仁さまに関心を寄せるのは日本人だけではない(時事通信フォト)
〈悠仁親王の直接の先輩が質問に何でも答えます!〉中国SNSに現れた“筑波大の先輩”名乗る中国人留学生が「投稿全削除」のワケ《中国で炎上》
週刊ポスト
「ビッグダディ」こと林下清志さん(60)
《借金で10年間消息不明の息子も》ビッグダディが明かす“4男5女と三つ子”の子供たちの現在「メイドカフェ店員」「コンビニ店長」「3児の母」番組終了から12年
NEWSポストセブン
女児盗撮の疑いで逮捕の小瀬村史也容疑者(37)。新たに”わいせつ行為”の余罪が明らかになった
「よくタブレットで子どもを撮っていた」不同意わいせつ行為で再逮捕の小瀬村史也容疑者が“盗撮し放題だったワケ” 保護者は「『(被害者は)わからない』の一点張りで…」
NEWSポストセブン
成年式を控える悠仁さまと第1子を出産したばかりの眞子さん(写真・右/JMPA)
眞子さん、悠仁さまの成年式を欠席か いまなお秋篠宮家との断絶は根深く、連絡を取るのは佳子さまのみ “晴れの日に水を差す事態”への懸念も
女性セブン