都連側が想定している舛添氏辞職のXデーは都議会の定例会が開会する6月1日という。いまや四面楚歌の舛添氏は都議会で与野党から疑惑を追及されるのは確実な情勢だけに、「どうせ議会は乗り切れない。だから、その前に辞職を迫り、開会日に議決する」(同前)。地方自治法では知事の辞任は30日前までに議長に申し出なければならないが、議会が同意すれば即日辞任も可能だ。
「6月1日辞職説」にはもっと重要な政治戦略が含まれている。参院選と東京都知事選のW選挙である。
公選法では知事が辞任した場合、「50日以内」に選挙を行なわなければならない。直近2回の都知事選挙は、それぞれ石原慎太郎氏の辞任の46日後と猪瀬直樹氏の辞任の47日後に実施された。6月1日に舛添氏の辞任が都議会で同意されれば、参院選投票日とされる7月10日に合わせて出直し都知事選を実施できる。
※週刊ポスト2016年5月27日号