混戦状態が続いていた5月前半の頃は首位チームがことごとく敗れ続け、めまぐるしく順位が入れ替わった。当時は“首位の呪い”などと報じられていたが、今では2位のチームが敗れ続ける“2位の呪い”状態となっている。下位チームが足を引っ張り合っている間に、投打が噛み合っている広島がスルスルッと抜けだしてしまっている格好だ。
もちろんシーズンはまだ、試合数の半分を終えたばかり。1996年の「メークドラマ」や2008年の「メークレジェンド」のように、首位と10ゲーム差以上開いたチームが逆転優勝をした例は少なくない。はたして広島の独走に待ったをかけるのはどのチームか。各チームの思惑が交錯しながら、セ・リーグのペナントレースは後半戦に突入していく。
撮影■山崎力夫