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チケット転売対策 顔認証システムや電子チケットが導入中

 CD売上が縮小する一方、ライブマーケットが盛り上がり、チケット争奪戦が過熱している。そんな中、議論を呼んでいるのがチケットの高額転売だ。日本音楽制作者連盟などの音楽業界4団体がチケットの高額転売に反対する共同声明を発表したが、転売を防止するのはなかなか難しい。

 そこでチケット高額転売問題に対してユニークな対策を行ったのが、ロックバンド「マキシマム ザ ホルモン」だ。チケットを申し込む際に彼らのことがどれだけ好きか、原稿用紙に熱いメッセージを書いて提出しなくてはならないという斬新なもの。だが、メンバーがすべてを読むだけで3か月もかかったため、さすがにこのシステムは一度で廃止となったという。

 また、ロックバンド・UVERworldのボーカル・TAKUYA∞が転売目的で購入されたと見られるチケットを購入し、チケットを手渡しに来た取引相手に「もうこのようなことはするな」と説教をしたと、ファンクラブ会員限定のブログで公表し、話題となったこともある。

 チケット高額転売問題に詳しい一般社団法人コンサートプロモーターズ協会総務委員の石川篤さんが説明する。

「マキシマム ザ ホルモンなどのように、チケット高額転売問題に対する逸話を持ったアーティストもいますが、転売対策として現在最もポピュラーなのは、厳正な本人確認です」

 その理由は、チケットを購入した本人しか会場に入れないしくみにすれば、転売は難しくなるからだ。

 これまでは会場入り口で、運転免許証やパスポートなどの顔写真付き本人証明書類や、顔写真付きの証明書を持っていない場合は保険証や住民票で本人確認を行うことが多かった。しかし、保険証や住民票を偽造したり、貸し借りをすることで、転売チケットで入場する行為が横行し、問題となっていた。これに対抗するのが、最新の顔認証システムだ。まず、チケット購入時に顔写真を登録。イベントの入場時に専用端末で顔画像を読み取り、事前に登録した顔写真と照合して、本人確認を行う仕組みだ。すでにももいろクローバーZやMr.Children、B’z、福山雅治などが導入している。

「目や鼻、口の位置、顔の凹凸などの特徴点を抽出して、コンピューターで照合します。精度が高く、所要時間も10秒ほどで、チケットをもぎるよりもスピーディーです」

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