国際情報

中国腐敗摘発トップの王岐山氏 4年で27回命狙われる

4年で27回も命を狙われていたことが明らかに

 中国の習近平国家主席の肝いりで、中国では汚職取り締まりなどの反腐敗運動が大々的に展開されているなか、運動の推進役の中国共産党中央規律検査委員会トップ、王岐山書記(党政治局常務委員)が運動開始の2012年11月からこれまで4年間で、27回も命を狙われていたことが分かった。

 香港誌「動向」最新号(2016年12月発行)が伝えたもので、同誌は2013年8月にも王氏が地方視察中、地元の警察官2人の襲撃を受けて危うく難を逃れたと報じており、それが事実だとすれば、この3年あまりの間で、ほぼ1か月半ごとに、王氏への暗殺未遂事件が発生していることになる。

 王氏は2016年11月中旬、同委書記として、国家監察体制改革のモデル地域の1つ、内陸部の山西省を視察のため訪れた。

 その際、省都・太原市郊外の高速道路で、一行が乗った車が反対側から走ってきた大型トラックに突っ込まれ大破、炎上したという。王氏は衝突のショックで外に投げ出され、奇跡的に助かったものの、負傷の程度は不明。また、随員に死傷者が出ているかどうかも分かっていない。大型トラックは故障を装い、道路上で待ち伏せをしていたようだ。

 王氏の乗る専用車両は特別な防弾、防圧措置を施されており、車体にも燃えにくい材料が使われていることから、王氏は難を逃れることができたとみられる。

 王氏を狙った暗殺未遂事件は今回で27回目。これまで武器や車両による暗殺未遂事件が17回あった。郵便物に毒薬などを仕込んで送りつけものは8回、宿泊先の飲料水や食事に毒物を入れて、いのちを狙った事件が2回あったと同誌は報じている。

 習近平主席は事態を重く見て、王氏の警備に万全を尽くすように、警察当局に厳命しているという。

 同誌によると、王氏は北京で行われた会議で、たび重なる暗殺未遂事件について、「私の寿命は特に長く1000歳までも生きることができ、目、鼻、耳も特別製で、危険をすぐに察知できる。きっと、私の祖先はあの世で私と会いたくないと思っているのではないか」と笑いながら冗談を飛ばすなど豪傑ぶりを披露したことがあるという。

関連キーワード

トピックス

国民民主党から参院選比例代表に立候補することに関して記者会見する山尾志桜里元衆院議員。自身の疑惑などについても釈明した(時事通信フォト)
《国民民主党の支持率急落》山尾志桜里氏の公認取り消し騒動で露呈した玉木雄一郎代表の「キョロ充」ぷり 公認候補には「汚物まみれの4人衆」との酷評も出る
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《永野芽郁に新展開》二人三脚の“イケメンマネージャー”が不倫疑惑騒動のなかで退所していた…ショックの永野は「海外でリフレッシュ」も“犯人探し”に着手
NEWSポストセブン
“親友”との断絶が報じられた浅田真央(2019年)
《村上佳菜子と“断絶”報道》「親友といえど“損切り”した」と関係者…浅田真央がアイスショー『BEYOND』にかけた“熱い思い”と“過酷な舞台裏”
NEWSポストセブン
「松井監督」が意外なほど早く実現する可能性が浮上
【長嶋茂雄さんとの約束が果たされる日】「巨人・松井秀喜監督」早期実現の可能性 渡邉恒雄氏逝去、背番号55が空席…整いつつある状況
週刊ポスト
発見場所となったのはJR大宮駅から2.5キロほど離れた場所に位置するマンション
「短髪の歌舞伎役者みたいな爽やかなイケメンで、優しくて…」知人が証言した頭蓋骨殺人・齋藤純容疑者の“意外な素顔”と一家を襲った“悲劇”《さいたま市》
NEWSポストセブン
6月15日のオリックス対巨人戦で始球式に登板した福森さん(撮影/加藤慶)
「病状は9回2アウトで後がないけど、最後に勝てばいい…」希少がんと戦う甲子園スターを絶望の底から救った「大阪桐蔭からの学び」《オリックス・森がお立ち台で涙》
NEWSポストセブン
2人の間にはあるトラブルが起きていた
《浅田真央と村上佳菜子が断絶状態か》「ここまで色んな事があった」「人の悪口なんて絶対言わない」恒例の“誕生日ツーショット”が消えた日…インスタに残された意味深投稿
NEWSポストセブン
6月6日から公開されている映画『国宝』(インスタグラムより)
【吉沢亮の演技が絶賛】歌舞伎映画『国宝』はなぜ東宝の配給なのか 松竹は「回答する立場にはございません」としつつ、「盛況となりますよう期待しております」と異例の回答
NEWSポストセブン
フランスが誇る国民的俳優だったジェラール・ドパルデュー被告(EPA=時事)
「おい、俺の大きな日傘に触ってみろ」仏・国民的俳優ジェラール・ドパルデュー被告の“卑猥な言葉、痴漢、強姦…”を女性20人以上が告発《裁判で禁錮1年6か月の判決》
NEWSポストセブン
ホームランを放った後に、“デコルテポーズ”をキメる大谷(写真/AFLO)
《ベンチでおもむろにパシャパシャ》大谷翔平が試合中に使う美容液は1本1万7000円 パフォーマンス向上のために始めた肌ケア…今ではきめ細かい美肌が代名詞に
女性セブン
ブラジルへの公式訪問を終えた佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルでは“暗黙の了解”が通じず…》佳子さまの“ブルーの個性派バッグ3690レアル”をご使用、現地ブランドがSNSで嬉々として連続発信
NEWSポストセブン
告発文に掲載されていたBさんの写真。はだけた胸元には社員証がはっきりと写っていた
「深夜に観光名所で露出…」地方メディアを揺るがす「幹部のわいせつ告発文」騒動、当事者はすでに退職 直撃に明かした“事情”
NEWSポストセブン