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安倍首相の対米「隷従」と韓国への「居丈高」を大前研一氏指摘

外交を見直す契機に Reuters/AFLO

 安倍晋三首相は年明け早々、フィリピンやインドネシア、オーストラリアなどを歴訪し、世界での存在感のアピールに余念がない。しかし、大前研一氏は「国益を考えるならば、まず真の独立国家として生まれ変わることが必要だ」と力説する。

 * * *
 いよいよトランプ新政権が始動した。「アメリカ第一主義」で「不寛容」なトランプ大統領の登場は、日本が「真の独立国家」になるための好機である。

 というのは、日本人は未だにある種の根深い「偏見」から抜け出せていないからだ。それは、たとえば敗戦を終戦と言い換えたり、戦前のほうが良かったと考えたりすることで、そのほとんどは「官制」、すなわち役所が作ったものである。

 その最たるものが昨年末の安倍首相のハワイ・真珠湾での演説だろう。あの演説原稿は、一昨年の安倍首相のアメリカ連邦議会上下両院合同会議での演説原稿と同じスピーチライターが書いたものだと思う。なぜなら、どちらの演説でも戦後日本にアメリカが送ったミルクやセーターへの感謝を述べたり、「希望の同盟」という言葉を使ったりしながら、アメリカに対して歯の浮くようなおべんちゃらを連発しているからだ。

 そして真珠湾での演説で、安倍首相はアメリカ人の「寛容の心」を称賛し、新たに「和解の力(the power of reconciliation)」という言葉を多用した。

 だが、「the power of reconciliation」というのは、アメリカ人でも普段はまず使わない表現である。おそらくスピーチライターが、謝罪はしないが謝罪しているように感じさせるための文脈の中で、無理矢理ひねり出した言葉だと思う(アメリカ連邦議会での演説では「和解の努力」という言葉を使っていた)。

 しかし、もし「和解の力」が安倍首相の外交における基本信条であるならば、韓国・釜山の日本総領事館前に慰安婦像が設置されたことへの対抗措置として日本政府が駐韓大使と釜山総領事を一時帰国させるなどしたのは、矛盾しているのではないか。

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