「白鵬が直々に“絶対に関取にする”と石浦監督を口説いてスカウトしたといいます。その石浦が、小兵ながら幕内の人気力士に成長。鳥取城北高校と“未来の白鵬部屋”の太いパイプになっています。今後も、同校卒業生や大学に進学したOBを内弟子で獲っていくつもりでしょう。
鳥取城北から日大に進学した山口は、国体横綱など19のアマチュアタイトルを獲得し、幕下付け出しスタートでデビュー。そうした人材を獲得していければ、実際に白鵬部屋を立ち上げた時に、すでに多数の関取がいる一大勢力になり得る。
白鵬は自分の内弟子ばかりを可愛がって稽古をつけ、彼らはどんどん力をつけていく。師匠の宮城野親方(元前頭・竹葉山)も、白鵬の内弟子たちには何も口出しできない」(若手親方の一人)
5月場所で序ノ口を全勝優勝、名古屋場所も序二段で7戦全勝(決定戦も勝利)して連続優勝した炎鵬は、金沢学院高から金沢学院大に進み、2年、3年時に世界相撲選手権軽量級を2連覇した小兵力士で、「宇良2世」の呼び声も高い。白鵬の内弟子たちはめきめきと頭角を現わしているのだ。
その白鵬が太いパイプを築く鳥取城北高校は、多数のモンゴル人力士を輩出してきた名門としても知られる。大関・照ノ富士や幕内の貴ノ岩、逸ノ城らが同校への相撲留学を経て現在の各部屋へ入門した。その意味も大きそうだ。