「特に、夫婦は別の生き方をした方がいいということに共感の声が多かった。男はそこで初めて“そうだったのか”と気づかされるんです」
弘兼氏も、老後の人間関係の変化は実感している。
「同窓会に出席すれば、最初は懐かしい顔に会えてしみじみするが、回を重ねるごとに出席者が減ってくる。子供時代はみな同じ生活レベルで共通点もいっぱいあったが、その後の人生は大企業で出世した人から、借金に追われる人まで様々で、話が合わないんです。最終的には、成功した人しか来なくなる。
だから、無理して話を合わせる必要はないし、どんどん必要のない関係は切り捨てて構わないのです」
捨てることで気楽になれるというのである。
※週刊ポスト2017年9月29日号