“交通費”も手厚い。東京と地元の往復が必要となることから、JR各社については無料パスが渡され乗り放題。7月には自民党の今井絵理子・参院議員がグリーン車内で不倫相手と手をつないで熟睡する写真が報じられたが、議員パスではグリーン車もタダになる。遠隔地の議員は、代わりに月4回の東京との往復航空券を受け取れる。

「日本の議員待遇は国際的にも突出している」──そう指摘するのは、日本大学の岩井奉信教授だ。

「英国などヨーロッパ各国では議員を『国家公務員の一種』という待遇で扱うのに対し、米国と日本は議員が格上。ただ、米国は兼職を厳しく禁じた裏返しの厚遇なのに、日本では規制があるのは大臣等だけ。日本は規制も緩く待遇も厚い、世界でも希な厚遇国となります。とりわけ問題なのは文通費と立法事務費で、議員の“第2の給与”“第3の給与”と化している」

 それらをただ削減すればよいのかというと、岩井教授はこう注意を促す。

「待遇に見合った仕事をしているのかどうか、議員ごとにチェックしてみる必要があります。どれだけ現場に足を運び、課題解決のため汗をかいたか。実質的な評価がなされるべきです」

※週刊ポスト2017年10月6日号

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