ハイスペック要件として、親の職業、家柄を気にする女子も少なくない。ある時、ハイスペたちとの飲み会で、港区女子が一人一人にこんな質問をしたらしい。
「お父さんの仕事なーに?」「実家は、どんな車なの?」
そんなタイプは、一部では“海賊系港区女子”と呼ばれている。育ちの良いハイスペを人質に、実家の財産までごっそり占領する気なのかもしれない。
そして重要なことがある。ハイスペック男性との飲み会と言っても、既婚が混じることが多いのだ。1か月の間にいろんな男性と出会っても、8割が既婚だったというケースもある。既婚の億プレイヤーもいたりして、彼らから出るアドレナリンやパワー漲るオーラを浴びることは活力につながるのだが、奥さんにはなれない。中には既婚港区おじさんが好きな港区女子もいるが。
結婚を目的とするなら、年収条件をクリアしたあとに港区女子がやるべきミッションは「未婚確認」「フリー確認」となる。
知人のミクは、外銀の30歳アナリスト、ユウタとデートを数回重ねた。「未婚」と聞いていて、結婚願望があるとも語っていた。ミクも27歳。結婚を考える時期だった。
ユウタとなら結婚を前提に。そう思い、いつものデートに向かい待ち合わせのレストランで彼を待った。彼が来てメニューを開くと、すぐに「ちょっといいですか」と女性が割り込んで来た。
彼女はユウタと交際8年、婚約中の女性と名乗り、結婚式準備中でマリッジブルーの彼が浮気していただけだと説明し、ユウタは黙って俯いていたという。
ハイスペに対し「彼女いますか?」は愚問なのだ。「彼女がいないなら、婚約者は? 奥さんいますか? 子供は? 離婚歴は? 前妻との間に子供がいたりして?」──ぬかりない港区女子はハッキリと質問する。
こうやってまとめてみると、年収、仕事、家柄など数々の条件をクリアしたハイスペック男性が集う港区は、稀有な場所だなと思う。