「日テレの強さもありますが、他局の編成の拙さもあります。今年に入ってからの日曜日(1月7日から4月22日までの16回)の19時台を分析すると、日テレは合体特番も含め、『鉄腕DASH』を11回放送している。それに対し、テレ朝の『アメトーーク!』はたった4回のみ。毎週のように特番を放送し、2週連続で同じ番組が続いたことは一度もありません。TBSは『東大王』6回、『ピラミッド・ダービー』4回、スポーツ中継も含めた6つの特番が各1回ずつです。
なぜ日テレの日曜が強いかと言うと、番組クオリティの高さはもちろんですが、視聴習慣が形成されている面が物凄く大きい。テレ朝やTBSは『鉄腕DASH』に2~3時間の特番で対抗しているわけですが、もし1週数字で迫ったとしても、翌週違う特番が放送されれば、視聴者がまたその局を選択するとは限らない。またゼロからの勝負になるわけで、1週はテレ朝やTBSを見た視聴者も、翌週には馴染みのある日テレに帰ってきてしまう」
特番ではなく、レギュラー番組で堂々と立ち向かおうとしている局もある。
「テレビ東京は今年の日曜日19時台全てで『モヤモヤさまぁ~ず2』を放送しています。視聴率は7%前後で推移しており、ゴールデン帯に移ってから11年を迎えることを考えても、この番組が『鉄腕DASH』を抜くことは考えづらい。フジは1月28日に『ジャンクSPORTS』をスタートさせてから、13回中11回も同番組を放送しています。視聴習慣の面からいえば、『鉄腕DASH』の対抗馬になりそうですが、1度終了させた番組を復活させたところにフジの苦しさが現れている。かつて10年間も放送した番組ですから、コンテンツとして疲弊している感があり、視聴率も主に6~8%台です」(同前)
となると結局、『鉄腕DASH』並びに日曜の日テレの天下は続くのだろうか。