真鍋氏は

真鍋昌平氏は法の内側ギリギリの弁護士を描いている

鈴木:ヤクザには社会からはみ出し、ヤクザとしても中途半端の、どうしようもないヤツもたくさんいる。真鍋さんの作品には、今まで描かれてこなかったダメな人たちが出てきますよね。

真鍋:今まではそんな人を描いても面白いと思われなかったんでしょうね。一日中パチスロしている人とか。

鈴木:ダメなヤツの、スカのような人生のほうが、人間らしさが剥き出しになりますよね。密漁取材をはじめた頃に、ある密漁チームにいた女性と出会って「黒いあまちゃん」と名付けたんです。2年後に再開したら売春婦になっていた。浪費癖で借金まみれになって、暴力団から高利で金を借りている。人間はひょんなことで墜ちます。自分だって金に詰まって、暴力団しか助けてくれなければ頼るでしょう。ただ法律を守っているだけの自分が、必死で生きている人を非難できるのか。

真鍋:鈴木さんは『ヤクザと原発』の取材で原発に潜入したりもしていますよね。

鈴木:まともに張り合ったら負けちゃうので。なにせ不景気の今でもサツ廻りの記者はハイヤーですし。

真鍋:鈴木さんは自分でバイク運転して行っているのに(笑)。勝手な印象ですけど、鈴木さんは小学校の頃にクワガタを獲りに行くとか宝箱を探すとか、そういう感覚でそこに面白いと思うものがあったらワーッと行って、それを書いている感じがします。

鈴木:『ウシジマくん』の実写版を観に行っている感じかもです。暴力団にカマシ(脅し)を入れられてる時、相手が有名な武闘派だったりすると、「俺は今、オリンピック級の脅しを実体験している!」と感動します。心は削れますが。

真鍋:VR(仮想現実)なんて比較にならない興奮なんでしょうね(笑)。

関連記事

トピックス

高橋一生と飯豊まりえ
《17歳差ゴールイン》高橋一生、飯豊まりえが結婚 「結婚願望ない」説を乗り越えた“特別な関係”
NEWSポストセブン
西城秀樹さんの長男・木本慎之介がデビュー
《西城秀樹さん七回忌》長男・木本慎之介が歌手デビューに向けて本格始動 朝倉未来の芸能事務所に所属、公式YouTubeもスタート
女性セブン
雅子さま、紀子さま、佳子さま、愛子さま 爽やかな若草色、ビビッドな花柄など個性あふれる“グリーンファッション”
雅子さま、紀子さま、佳子さま、愛子さま 爽やかな若草色、ビビッドな花柄など個性あふれる“グリーンファッション”
女性セブン
有村架純と川口春奈
有村架純、目黒蓮主演の次期月9のヒロインに内定 『silent』で目黒の恋人役を好演した川口春奈と「同世代のライバル」対決か
女性セブン
芝田山親方
芝田山親方の“左遷”で「スイーツ親方の店」も閉店 国技館の売店を見れば「その時の相撲協会の権力構造がわかる」の声
NEWSポストセブン
林田理沙アナ。離婚していたことがわかった(NHK公式HPより)
離婚のNHK林田理沙アナ(34) バッサリショートの“断髪”で見せた「再出発」への決意
NEWSポストセブン
フジ生田竜聖アナ(HPより)、元妻・秋元優里元アナ
《再婚のフジ生田竜聖アナ》前妻・秋元優里元アナとの「現在の関係」 竹林報道の同局社員とニアミスの緊迫
NEWSポストセブン
小泉氏は石破氏に決起を促した
《恐れられる“純ちゃん”の政局勘》小泉純一郎氏、山崎拓氏ら自民重鎮OBの会合に石破茂氏が呼ばれた本当の理由
週刊ポスト
撮影現場で木村拓哉が声を上げた
木村拓哉、ドラマ撮影現場での緊迫事態 行ったり来たりしてスマホで撮影する若者集団に「どうかやめてほしい」と厳しく注意
女性セブン
大谷翔平(左/時事通信フォト)が伊藤園の「お〜いお茶」とグローバル契約を締結したと発表(右/伊藤園の公式サイトより)
《大谷翔平がスポンサー契約》「お〜いお茶」の段ボールが水原一平容疑者の自宅前にあった理由「水原は“大谷ブランド”を日常的に利用していた」
NEWSポストセブン
氷川きよしの白系私服姿
【全文公開】氷川きよし、“独立金3億円”の再出発「60才になってズンドコは歌いたくない」事務所と考え方にズレ 直撃には「話さないように言われてるの」
女性セブン
広末涼子と鳥羽シェフ
【幸せオーラ満開の姿】広末涼子、交際は順調 鳥羽周作シェフの誕生日に子供たちと庶民派中華でパーティー
女性セブン