山村美智子

「いまだにひょうきんアナウンサーなんていわれますよ」(山村さん)

山田:おふたりは、「ひょうきん懺悔室」で頭から水をかけられた経験は?

寺田:何度もあります。「安全地帯の玉置浩二サン(63才)」というところを「安全玉置」と言ってしまって。その後、紳助さんから「寺田が“たまきん”と言った」ということにされました。紳助さんからはよく「お前をからかってるとウケんねん。おいしーねん」と慰められましたけれど(苦笑)。

山村:私は、社内結婚すると報告したタイミングでも大量に浴びました。ただ私はスタジオ内のことは、ある程度、覚悟をして臨んでいたんです。でも電車に乗るたびに「山村だ!」って子供たちにバシバシ叩かれたのはショックでした。だって5年先輩でニュースに出ていた田丸美寿々サン(69才)は車内でも尊敬の眼差しで見られるのに、私は叩かれる!(笑い)

山田:その田丸サンも最初は「報道局解説放送室リポーター」。あの頃、フジテレビでは、正社員の女性アナウンサーはいなかったんですよね?

山村:1980年入社の私も契約社員でした。その後、よくいわれていた「女子アナ30才定年説」どころではなく、私よりも前は「25才定年」という時代もあったと聞いています。

寺田:私も最初は契約でした。でも、男女雇用機会均等法が施行されて正社員に。そういう“時代”でしたね。

山田:私は美智サンと同期でTBSラジオのキャスタードライバーをしていたんですが、系列の制作会社で“タレント契約”だった。聞こえはいいけれど、時給〇〇円の世界でした。傍から見ていて、すごくうらやましかったのは、フジテレビの女性アナウンサーの皆さんが仲よしだったことです。

山村:それは、そうかもしれないですね。

寺田:美智サンの同期の皆さんが、そのように変えてくださいました。

山田:その前がどうだったのかは聞かないことにしますね(笑い)。そうそう、中井美穂チャン(56才)の結婚披露宴だったかしら。招待された女性アナウンサー全員が一言スピーチをする様子は、CAさんが機内アナウンスに似せて話す“新婦のトリセツ”よりも楽しませていただきました。

 あと……、思い出させてごめんなさい。昨年12月、美智サンのご主人(フジテレビの元プロデューサー、宅間秋史さん。享年65)のご葬儀にも後輩アナウンサーが勢揃いされて。

山村:本当に、ありがたかった。同期の尚ちゃん(=土井尚子さん・64才。現姓・坂野)がLINEで呼びかけたら、「私、行けます」「何時から何時まで空いてます」と、一緒に仕事をしたことのない、うんと下の後輩たちまでが手伝ってくれて……。理恵チャンもLINEで、「美智サン、“日にち薬”は、やがて効いてきますからね」と送ってきてくれました。

寺田:訃報を聞いたとき、美智サンはいま、どういうお気持ちなのだろうと考えただけで涙があふれて止まらなくなってしまいました。私も美智サンと同じく12月に主人を送ったので、いろいろなことが重なってしまって。

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