1日7時間以上の睡眠で感覚を研ぎ澄ます
人生の中で削ってはいけないもの、「それは睡眠です」と、脳内科医の加藤俊徳さんは力説する。
「脳は寝ている間に成長するだけでなく、疲労物質を取り除く作用があります。アメリカのジョンズ・ホプキンス大学公衆衛生大学院の研究では、1日7時間以上寝ることで、脳の疲労が取り除かれることがわかっています」(加藤さん・以下同)
7時間以上の睡眠の確保が難しい場合は、夜12時までに寝ることを心がけたい。
「睡眠に関係した物質が出るのは、夜9時から翌3時までとされています。ですから、この時間帯に寝ていることが理想。正しい睡眠を心がけることで体調の変化にいち早く気づくことができ、イライラも解消できます」
特にストレスがかかるときや、集中力が必要なときほど睡眠は大事になってくる。
88才のいまもなお、精力的に仕事をこなす黒柳徹子は、入浴せずに夜11時から3時間ほど寝て、目が覚めたら原稿書きなどを行い、その後に入浴し、再び4時間ほど睡眠をとると、雑誌のインタビューで話している。つまり、睡眠を2回に分けて、合計7時間とっているのだ。
また将棋の藤井聡太竜王(19才)は、対局が続く中でもコンディションを保つため、「忙しいときでも睡眠時間は一定に保つようにしています。同じ時間に寝て、同じ時間に起きる方がいいのかなと意識しています」と、昨年6月の会見で語っている。
この2人の超人の活躍からも睡眠がいかに大切かがわかる。