辻元:女性議員の場合、票ハラやパワハラを受けることも多い。特に地方議員は「立候補したいけど宴会で接待するのが苦痛」という声が多いよね。ストーカーに狙われることもあるけど、支持者の票が減るのが怖いから我慢してしまう。こういう社会の風潮を改めないと。
田村:これまでは子育てが一段落してから国政、という流れでしたが、結婚前や子育て中の女性も国政に挑戦できるようにしないといけません。
野田:私が出産したのは民主党政権時代でした。2人とも怒らないで聞いてほしいけど(苦笑)、与党と野党は仕事量や注目度が全く違う。野党で出産しても全然報道されないけど、もし私が与党で大臣の時に妊娠したら、とんでもなく叩かれたはずです。夫には「野党の時しか子供を産めない」と正直に言いました。
辻元:世界的に「Me Too運動」が盛んですが、女性議員も自らの経験をもっと語るべきです。
野田:国会を「見える化」して、どこにでも女性がいるようになることも大事でしょうね。タムトモ(田村)は早く共産党の代表になってください。
辻元:共産党は田村智子が代表になったら手強いと言われていますよ。
(第3回に続く)
【プロフィール/当選回数順】
野田聖子(のだ・せいこ)/1960年生まれ。自民党衆議院議員。上智大学卒業後、帝国ホテルに入社。1993年、初当選。総務大臣、幹事長代行、男女共同参画担当大臣などを歴任。岐阜1区選出、当選10回。
辻元清美(つじもと・きよみ)/1960年生まれ。立憲民主党参議院議員。早稲田大学在学中にNGO設立。1996年、初当選。旧立憲民主党初代政務調査会長、同幹事長代行、立憲民主党副代表などを歴任。比例区選出、当選衆7回、参1回。
田村智子(たむら・ともこ)/1965年生まれ。共産党参議院議員。早稲田大学在学中に日本共産党に入党。2010年、初当選。日本共産党中央委員会中央委員、党副委員長、党中央委員会政策委員長などを歴任。比例区選出、当選3回。
※週刊ポスト2023年1月13・20日号