本人が「腰は手術して万全」と話していた
複雑な事情が垣間見えるが、そうしたなかで7月場所を前に「イチ君(逸ノ城)がひとりで大阪まで訪ねてきたんです」と話すのは、逸ノ城を応援してきた日本サッカー協会の元副会長の釜本邦茂氏だ。
「イチ君がケジメをつけるために挨拶に来たのは立派だと思う。ただ、直前に師匠からも連絡があって“断髪式をさせてやりたい”と言う。もちろん、応援はするとは答えたが、そういう場合は師匠も一緒に来るべきなんだろうけどね。イチ君は口にしなかったが、師匠との間で何かあるのだろうと察しがついた。
今後については白紙だと言っていました。プロレス転向について水を向けたところ、“腰は手術して万全。それで十両優勝ができたんですが、プロレスのスピードについていけない……”と話していました。それ以上は聞きませんでしたが、本当に引退の原因が腰痛なのかなぁ」(釜本氏)
別の関西在住のタニマチも、「逸ノ城が挨拶に来た」と証言する。
「イチ(逸ノ城)は穏やかな性格だが、酒を飲むと性格が一変する。師匠との金銭絡みの問題から信頼関係が崩壊し、ヤケ酒を飲んで事態が最悪の方向に進んだと聞いている。(断髪式は)師匠がやりたいのか、イチのために師匠がやってやりたいのかわからないが、力士にとって最後の集金イベント。髷を落とした後はタダの人ですから、部屋の後援者の支援を受けるには師弟でタッグを組まないといけない。にもかかわらずイチがひとりで全国行脚しているようではうまくいかないのではないか」
頭に髷を付け、着物姿で全国のタニマチを訪問している逸ノ城だが、その髷を落とすに際しての祝儀を受け取るには、師弟の和解が条件となりそうだ。