それまで、高齢化の進展に伴って死亡者数は毎年増えていたのが、コロナ禍の2020年は死亡者数が減った。その翌年からは再び増加に転じましたが、少なくとも、受診控えによって1年くらいは寿命が伸びたとも言えるわけです。
健康診断、夕張パラドックス、コロナ禍の受診控えの3つの事例から言えることは、「病院に行かないからといって、早死にするわけではない」ということです。
健康診断の数値に少し悪いところがある程度で、目立った症状もないなら「医者に行きたがらない親」に目くじらを立てる必要はありません。それよりも、頻繁に様子をうかがう電話をかけ、たまには顔を見に行くなどして、親御さんの生活状況を普段から気にしてあげることが重要でしょう。(了)