秋津医師が指摘するのは、こうした精神科の薬は医師とのコミュニケーションのなかで「明かされにくい」という問題だ。
「精神科に通っていることを言いたがらない患者さんが多い。そのため私は、定期的におくすり手帳を見せてもらうように働きかけています」
こうした薬は依存性があることも多く、減薬する際は医師と相談が必要になる。大橋医師が言う。
「急にやめると、その反動で不眠などの症状が悪化する『リバウンド現象』のリスクがあります。減量や中止をする際は、必ず医師に相談してください」
遠回りのように思えるが、焦らず、少しずつ「薬への依存」を解消していくことが肝要だ。
※週刊ポスト2023年10月20日号