“岡田GM”で常勝軍団へ
今オフ、阪神は球団初となるドミニカ共和国での大規模トライアウトを開催し、球団本部付スペシャルアシスタントの藤川球児氏(43)を派遣すると発表。2005年の優勝メンバーである藤川氏も将来の監督候補と目されるが、伝統ある球団だけに複雑な要素が絡み合う。
「岡田さんは藤川も評価しているが、阪神には“監督は大卒”という不文律があり、高知商業出身の高卒ドラ1という経歴が壁になる。大卒でないのは中西太さんや野村克也さんといった“外様監督”が多く、生え抜きでは球団初の2000安打達成者だった藤田平さんのみ。現状、後任監督として藤川の名はあまり出ない。まだ若い金本知憲、矢野燿大らの再登板も可能性はゼロではないが、阪急サイドが候補に挙げないようです」(同前)
むしろ、2005年の優勝メンバーたちは、来るべき“今岡内閣”の中核を成すという見通しのようだ。
「今岡が岡田政権から引き継いで水口コーチや、平田ヘッドを横滑りで迎える可能性もあり得ますが、それよりも鳥谷や藤川、赤星憲広(47)、井川慶(44)あたりを抜擢するのではないか」(同前)
勇退後の岡田監督の去就について、星野仙一監督、岡田監督のもとで編成部長を歴任した黒田正宏氏はこう語る。
「球団にGM的な立場で関わっていくでしょう。野球知識や人脈としても球団に残ってもらわないといけない人材です。ただ、連覇を逃せばもう1年続投もあり得る」
“岡田GM”のもとで阪神が常勝球団への道を歩む──そんなシナリオを崩す他球団の奮闘が見られるのか、開幕が待ち遠しい。
※週刊ポスト2024年1月26日号