鳥谷敬一覧

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聖カタリナ学園の越智良平監督
聖カタリナ学園 「松坂世代」の越智監督は和田・鳥谷らプロも一目置く闘将
 2年ぶりに熱戦が繰り広げられている第93回選抜高校野球。春夏通じて初めて甲子園の土を踏むのは、離島からの出場で注目を集めた大崎(長崎)を筆頭に、21世紀枠の4校を含めた計8校。その中の一校、聖カタリナ学園(愛媛)を率いる“松坂世代”の監督は、知る人ぞ知る闘将だった。『松坂世代、それから』などの著書があるスポーツライターの矢崎良一氏がレポートする。 * * * センバツ甲子園大会5日目──。優勝候補にも挙げられている東海大管生(東京)と対戦するのが、初出場の聖カタリナ学園だ。1925年開校の名門女子校だったが、2016年に男女共学化。これに伴い創部された新興野球部が、わずか5年にして甲子園出場を果たした。 この聖カタリナを率いるのが越智良平監督。1980年生まれ。野球界で言うところの“松坂世代”になる。この世代も40歳となり、高校野球の監督としては若手から中堅どころに差し掛かったあたりか。今大会にも出場している敦賀気比(福井)の東哲平監督が、2015年センバツを制覇し、この世代初の甲子園優勝監督となっている。 とはいえ、今大会出場校の中でも、明徳義塾(高知)を率いる甲子園通算51勝の馬淵史郎監督や、春夏7度の優勝を誇る大阪桐蔭・西谷浩一監督、プロ野球経験者の常総学院(茨城)・島田直也監督のように、高校野球ファンなら誰もが顔と名前が一致するような知名度はまだない。「自分の名前云々ではなくチームとして、いつかはそういうところまで行きたいという気持ちはあります。でも今はまだ、(明徳の)馬淵監督なんかに向かっていってはガツンと跳ね返されて、それでもなんとか食い下がって…とやっているうちに少しでも力を付けて、というような段階ですね」 越智はそんな素直な思いを口にする。それでも、そんな無名の監督の戦いぶりを注目し応援する人が全国に数多くいる。昨秋、四国大会で準優勝しセンバツ出場を確実にした時には「あの越智が甲子園に出るのか」と多くの野球関係者が喜んだという。それは、越智がこれまでの野球人生の中で築いてきた人脈の広さに他ならない。 聖カタリナの部員名簿を見ると、地元愛媛の出身者だけでなく、関西や、遠く神奈川からの越境入学者もいる。まだ甲子園未出場の新興チームとしては珍しいだろう。これは、越智の高校時代のチームメイトが神奈川の硬式チームの監督をしていることから、「越智に預ければ間違いない」と送り出してくれているのだという。 それほどの人望を集める越智良平とは、どんな人物なのだろう?“松坂フィーバー”を目の当たりにした宇和島東時代 宇和島東の遊撃手として2年生の春夏、3年夏と3度の甲子園に出場した越智。上甲正典監督(故人)に率いられた宇和島東は「牛鬼打線」と呼ばれる強力打線が売り物で、越智たちの代も2年秋の四国大会で対戦した高知商のエース藤川球児(元・阪神)を打ち崩し10―2で圧勝している。 のちに藤川は、「投球の癖で球種がバレていた」と述懐しているが、それでも高校生離れした球威を持つ藤川のボールをしっかり打ち返せるのは、宇和島東の打力の高さに他ならない。165cmそこそこと上背のない越智も、「ホームランを打て。(打球が)飛ばないヤツは使わん」という上甲監督の教えを受け、力強いスイングを身につけていった。“松坂大輔フィーバー”に湧いた3年夏の甲子園では、3回戦で常総学院に敗退。松坂との接点はなかったが、横浜高校の初戦を球場に行きバックネット裏から観戦した。 初回、松坂が投じた先頭打者への初球。打者が見送ったストレートは低く構えたミットに吸い込まれた。主審がストライクとコール。宇和島東の選手たちは「あのコースは打てない」と言い合った。しかし、ホテルに帰ってビデオで見ると、低めギリギリと思っていたその球は、なんとド真ん中のストレートだった。見る角度の問題はあるが、想像を超えるボールのキレとノビ。「松坂の球速は、スピードガンで150km前後。今なら高校生でもそれくらい出せる子はいるし、プロならもっと上の数字を出している投手が何人もいる。でも、あの時の松坂のボールには数字だけじゃない凄さがありました。何だったのかな? 一度、試合で打席に立って体感してみたかったなぁ」 越智はしみじみとそう言う。「控えの主将」に恐怖を感じた早大時代 甲子園3度出場の実績を糧に早大に進学したが、大学では挫折を経験する。 1年生の頃からベンチ入りし、代打や途中出場で試合出場もしていた越智はレギュラーの有力候補だった。しかし越智が入学した翌年から早大はアスリート推薦の制度が整備され、全国的に名前の売れた有力選手が続々と入学してくるようになった。 越智と同じショートには、鳥谷敬(現ロッテ)、センバツ優勝の沖縄尚学の主将だった比嘉寿光(現・広島球団職員)が入り、彼らは入学早々に三遊間でレギュラーとして起用された。その翌年には田中浩康(現DeNA二軍守備コーチ)が入学し、セカンドのポジションも埋まった。越智はレギュラーからはじき出される。 シートノックではレギュラーの彼らの後ろに付き、2番手3番手で打球を受ける。しかし、控えという引け目はなく、鳥谷や比嘉に「しっかりやれ」と檄を飛ばした。「常に(ポジションを)獲ってやろうと思っていましたから」と越智は言う。 そんな姿を見ていた野村徹監督(当時)の強い推薦で、4年生になると主将に任命される。他校が松坂世代のスター選手を主将に据える中、「控えの主将」だった。監督の指名に「はじめは恐怖しかなかった」と越智は言う。「試合に出てプレーで引っ張ることはできない。もし勝てなかったら、間違いなく『キャプテンが控えだから』と言われる。そんな仕事、俺にやれるか? と葛藤がありました」 主将に就任した越智は、100人を超える部員を見事にまとめ上げる。早大はエース和田毅(現ソフトバンク)が、江川卓(元・巨人)の持つ六大学通算奪三振記録を塗り替える大活躍。春秋のリーグで連覇を果たす。 ドラフトの目玉として試合のたびにメディアの取材が殺到する和田がチーム内で浮くことはなかったし、鳥谷、青木宣親(現ヤクルト)田中、武内晋一(元ヤクルト)と力のある下級生たちがレギュラーの多くを占めても不満を持つ4年生はいなかったという。 秋のリーグ戦。シーズン最後の早慶戦は、1回戦で早大の優勝が決まった。消化試合となった2回戦の前夜、野村監督から「これまで出場機会がなかった4年生を試合に出したい」という提案を受ける。しかし越智を中心とした4年生のスタッフは「それなら経験のために下級生を起用してほしい。そのほうがチームのためになる」と逆に進言し、翌日の試合はそうなった。「指導者への道」を決断させた鳥谷の存在 卒業後の進路は、社会人野球でプレーを続けたいという願望があった。その思いを断ち切らせたのは、一緒に野球をした“凄い”選手たちだった。中でも鳥谷は、野手としては別格だった。 各シーズンの公式戦が終わると、大学JAPANのメンバーだった鳥谷は合宿や海外遠征などでチームを離れることが多かった。その時には越智が代わりにショートに入り、1番青木、2番越智という打順が組まれた。 意地もあったのか、そこで越智はよく打った。「ポジションを獲ってやる」と手応えも感じていた。鳥谷がチームに戻ると、「越智さん、よく打ってるらしいですね」と声を掛けてきた。その表情から「絶対に負けない」という思いが伝わってきた。そして試合に出場しはじめた鳥谷は、越智を上回る勢いで打ちまくり、シーズンが始まると当たり前のようにショートを守っていた。越智は言う。「あのレベルになると、こっちがちょっとくらい頑張ったって勝てない。嫉妬とかはなかったです」 それが決断する決め手になった。「一緒に練習してきて、鳥谷がどんなレベルかはわかっています。自分とのレベルの差もわかる。鳥谷は間違いなくプロに行く選手。その鳥谷と勝負出来るレベルの選手が社会人に行く。そこに自分が行っても、果たして勝負になるのか……」 越智は、もう一つの夢であった指導者の道を目指すことを決める。体育科の教員免許を取得するために2年間、科目等履修生として大学に残ることになった。 生活費を稼ぐためにアルバイトも始めたが、それでも野球の練習がなくなった分、時間の余裕ができた。その時間を使って、自分の引き出しを増やすために、いろんな場所に足を運び、いろんな人と会って話を聞いた。 たとえば当時、毎年のように強力打線で甲子園を席巻していた智辯和歌山。甲子園通算最多勝利の記録を持つ高嶋仁監督(現・名誉監督)の指導を実際に見てみたかった。宿泊費を節約するために自動車で和歌山に向かい、1か月間、車中に何日も寝泊まりした。 日本の高校野球界で最初にメンタルトレーニングを取り入れたとされる浪速高校の小林敬一良監督(当時)の元に足を運んだこともある。 練習を見て、監督の話を聞くだけでなく、帰宅途中に学校近くの食堂に寄る生徒たちと同じ席に座り、本音で会話をしたこともある。そうした時間を過ごしているうちに、自身の経験の中で身体に染みついた「野球とはこういうものだ」という固定観念が次第になくなっていった。「これまで自分が所属したチーム、宇和島東にしても早大にしても、力のある選手が集まってきて、厳しい規律のあるチームでした。でも、真逆のスタイルのチームもある。いわゆる“管理野球”に対して“自主性野球”みたいな表現がよく使われるのだけど、どちらが正しいということではなく、どちらも勝つための方法論なのだと思いましたね」初監督業は石川県屈指の公立進学校だった 2年後の2005年、知人に紹介された石川県の金沢市立工業高校で外部コーチとして採用される。 野球部の後援者が経営する会社に午前中勤務し、午後から学校で練習を手伝う毎日。石川はそれまで縁のない土地だったが、高校野球の指導者になれるなら日本中どこに行ってもいいと思っていた。これを機に石川に根を下ろす。 その年、石川県の教員採用試験に合格。小松商業で教壇に立ち、野球部長となる。そして2年後、人事異動で小松高校に赴任。ここで初めて監督の職に就く。 小松高校は県内屈指の進学校で、なおかつ公立校。強くするために有望な中学生をスカウトしたくても、ままならない。「勉強が出来る子がいたら、ぜひ」と中学を回っても、指導者に相手にしてもらえなかった。 また、勉強優先のため練習時間の制約という、選手としても指導者としても初めての経験もした。「年中無休で練習するのが当たり前の環境で育ってきた人間なので、週に一度練習休みを入れることも最初は不安でした。でも、そうすることで逆にパフォーマンスが上がることに気付かされました」と振り返る。 強豪校や、これまで交際がなかったチームでも、連絡すれば、相手校の監督が「越智君の頼みなら」と快く受けてくれた。だから、練習試合の相手には困ることはなかった。胸を貸してくれた監督たちには今も感謝の気持ちがある。星稜、遊学館といった全国レベルの強豪校の壁に跳ね返される中で力をつけ、ようやく甲子園が狙えるようなチームができつつあった就任8年目の年、思わぬ誘いを受ける。聖カタリナ初代監督就任も「行き過ぎた指導」で謹慎 地元・愛媛県の女子校である聖カタリナ高校が男女共学となることが決まり、硬式野球部を創部することになった。初代監督への就任依頼だった。 さすがに即答はできなかった。すでに妻子がいる。現在教えている生徒たちのこともある。それでも「いつか公立高校の監督として結果を残し、私学の強豪からオファーが来るような監督になりたい」という目標があった。 それは2014年に他界していた恩師・上甲監督の歩んだ道でもあった。宇和島東で実績を残した上甲は、私学の済美高校の監督として招かれ、ここでも日本一を勝ち取っている。済美も女子校を男女共学化した際の初代監督だった。 悩み抜いた末に、越智は愛媛に行くことを決心する。 1年目、「せめて野球ができる人数が集まってくれたらいいのだが」と危惧していた部員は、なんと36名が入部。この一期生たちで臨んだ最初の夏の愛媛県大会で、いきなりベスト8に進出する。オール1年生での快挙。「“まさかまさか”と言いながらも、“行けるんだったら行っちゃえ”と思ってました。さすがに甘くはなかったですね」と笑う。 彼らが3年生になった2018年の夏には本気で甲子園を狙ったが、3回戦で敗退。その秋、二期生の代のチームが四国大会に出場を果たすが、初戦で明徳義塾に惜敗。創部3年で驚異的な成長スピードだが、県内では「まだ甲子園に行けないのか」と言われることもよくあったという。 愛媛は野球どころゆえにファンの目線が高い。そして恩師の上甲が済美で成し遂げた、創部2年足らずで甲子園に初出場、初優勝を果たした記録がある。「普通ならありえない記録なんですが、愛媛県ではそれが標準になってしまいました」と越智は苦笑する。 だがイケイケだったチームに、思わぬ形でストップが掛かる。2019年1月、越智ら指導陣の「行き過ぎた指導」を理由に、チームは活動を自粛。越智は謹慎となった。 越智の高校時代、宇和島東は上甲監督が選手を猛練習で追い込むことで強いチームを作ってきた。練習試合で負けたら日付が変わるまでグラウンドを走らされたこともある。ノックの時には監督と選手が怒鳴り合い、ケンカ腰でやりあった。それでも、夜中まで練習した後、監督に連れられて行った屋台のラーメンの味は今も忘れられない。 だが、今の時代、それはもう通用しない。もちろん越智が上甲のやり方をそのまま模倣したわけではないが、根底には昔ながらの「厳しさ」があった。そうした指導法を、もう一度考え直すための時間でもあった。 その後、2019年9月に監督復帰。そして5期生となる今年のチームで、秋の愛媛県大会、四国大会を勝ち抜き、ついに初の甲子園を掴んだ。鮮やかな「赤」のユニフォームに込めた想い 聖カタリナのユニフォームは、高校野球では珍しい鮮やかな赤を基調にしている。これは越智自身が選んだものだ。 チームカラーにはこだわりがあった。交流のあった春江工業(福井)の川村忠義監督から、「色は大事やぞ」とアドバイスされたのがきっかけだった。2013年にセンバツに初出場した春江工は、ウインドブレーカーの眩いオレンジ色が強烈な印象を与えていた。越智は言う。「せっかくチームの立ち上げからやれるのだし、伝統がない分、ありきたりな雰囲気でやったらダメ。これからずっと続いていく、チームのイメージを表す色にしたかったんで」 当初は早稲田の臙脂(えんじ)を用いたかったが、地元の名門・松山商業とかぶってしまう。ならば、「相手を飲み込んでしまうような強い色」と赤を選んだ。そしてチームスタイルは、宇和島東と同じ打って勝つ攻撃野球。緻密な野球を展開するチームが多い四国で、経験がない分、1点取られたら3点取り返せばいいんだ、と。そうやって、相手を力でねじ伏せる野球で甲子園にやって来た。 初戦の相手は優勝候補にも挙げられている東海大菅生(東京)。それでも、聖カタリナには何かしでかしそうな雰囲気が漂う。 聖カタリナが四国大会を勝ち上がりセンバツ出場を決めた時、石川県の新聞がそれを伝えたという。石川には今も越智を応援する人は多い。宇和島東、早大時代のチームメイトたち。第二の故郷・石川の人々。みな、越智の監督としての甲子園初陣に注目している。 試合は3月24日。プロ野球は開幕直前だが、和田や鳥谷も、この日ばかりはこちらが気になって仕方がないはずだ。
2021.03.24 07:00
NEWSポストセブン
プロ野球番記者の間で話題 「31歳最強説」で奮起期待の選手
プロ野球番記者の間で話題 「31歳最強説」で奮起期待の選手
 2月に入るとプロ野球12球団は一斉にキャンプインする。各球団の紙面では書けない裏話を番記者たちが打ち明ける。ベテラン編集委員:今年は新外国人の活躍はカギになるね。とくに阪神は韓国の打点王・サンズなど新たに5人と契約。球団史上最多の「外国人8人制」となったが、出場選手枠4人の中で矢野燿大監督が使いこなせるか。過去にも“活躍するのはオープン戦まで”という助っ人が多かっただけに心配だ(笑い)。パ担当記者:秋山翔吾がメジャー移籍した西武は、穴埋めに元ブルワーズのユーティリティー野手・スパンジェンバーグを獲得。強力打線の一方で2年連続リーグワースト防御率に甘んじた投手陣にも、先発左腕のノリン(マリナーズ3A)と中継ぎのギャレット(レンジャーズ3A)が加入しましたが、吉と出るか凶と出るか。スポーツ紙デスク:最も補強に成功したのはロッテでしょう。楽天から美馬学、ソフトバンクから福田秀平をFAで獲得し、元広島のジャクソン(ブルワーズ)と、ある程度は計算できるからね。ベテラン編集委員:助っ人に次いで、番記者の間では「31歳最強説」が話題になっているようだね。セ担当記者:昨季31歳を迎えた坂本勇人が、打率.312、40本塁打、94打点でキャリアハイの成績を残しました。編集委員:過去には同じ歳で“打撃の神様”と言われた川上哲治さんがキャリアハイの打率.377、たった6三振という好成績をマークしたし、イチローがメジャー最多安打記録の262安打を放ったのも31歳シーズンだった。デスク:今季は巨人の丸や、広島に残留した菊池涼介が31歳になる。去年までより波に乗ったら面白くなる。同じく31歳を迎えるメンツでは、去年まで燻っていた日本ハムの中田翔、正捕手への“返り咲き”を狙う巨人の小林誠司、ショートのレギュラーの座を小園海斗に脅かされた田中広輔にも奮起を期待したい。セ担当:個人的には、鳥谷敬にも再起のチャンスを与えてほしいのですが、獲得に乗り出す球団が現われるかどうか……。パ担当:復帰といえば、ソフトバンクの球団会長付き特別アドバイザーとして城島健司氏が古巣に戻ってきました。趣味の釣り番組を継続しながらのようですが。編集委員:球団としても苦渋の選択らしい。というのも、工藤(公康)監督は選手との軋轢や退任報道が出ているし、三冠王経験者の松中信彦も若手からの人望がないとかで、消去法で城島に白羽の矢がたったとか。デスク:釣り竿をノックバットに持ち替えさせるため、2年かけて説得するらしい。そんな話を聞いたら、他の候補にも奮起を期待したいね。※週刊ポスト2020年2月7日号
2020.02.01 07:00
週刊ポスト
2球団が熱心にラブコールを送る(時事通信フォト)
鳥谷敬 DeNA移籍なら大和と元阪神コンビ二遊間結成も
 プロ野球の話題はストーブリーグ一色。メジャーリーグ移籍を目指す選手だけでなく、ベテラン選手の動向も気になるところだ。国内の移籍先を探すのは、阪神を退団した鳥谷敬(38)。近年の不調で“どこからも声がかからず引退”の可能性も囁かれていたが、フタを開けると2球団が熱心にラブコールを送っている。「退団直後は、鳥谷とマネジメント事務所が同じ井口資仁・監督が率いるロッテ入りが囁かれた。FAで移籍する鈴木大地(30)の穴埋め要因になるが、若返りを図るチーム方針で獲得に反対するフロントもいるようです。そこに横やりを入れたのがDeNA。セカンドのソト(30)を外野に回し、鳥谷と大和(32)の“元阪神コンビ”に二遊間を任せる構想です」(在京スポーツ紙デスク) 鳥谷本人の意向はどうか。虎番記者が明かす。「これまでと同じ環境で選手生活が送れるセ・リーグを希望しています。鳥谷は遠征先すべてでスポーツジムを契約しているような真面目人間。対戦相手も遠征先も変わらないセ・リーグ球団のほうが結果を出せる。阪神と対戦し“見返してやりたい”という気持ちもあるようです」 DeNA移籍が実現すれば、阪神戦は新たな因縁のカードになりそうだ。※週刊ポスト2019年11月29日号
2019.11.20 07:00
週刊ポスト
今年は「夏のセンバツ」に
藤田平氏が振り返る1996年の阪神お家騒動、10時間籠城も
 オフシーズンのゴタゴタといえば、阪神タイガースファンにはおなじみの光景かも知れない。ごく最近のことではなく、何十年も、何度も繰り返されてきたからだ。阪神タイガース生え抜きでは初めて名球会入りした解説者・評論家の藤田平氏も、「阪神お家騒動」の主役になったことがある。 1965年にドラフト1期生として阪神入りし、生え抜きで初の2000本安打を放った藤田平。同じく生え抜きの鳥谷敬が抜くまで2064安打は球団記録だった。だが晩年は不遇。1984年の現役引退と1996年の監督解任の際、二度にわたって球団と対立し、後者の際は抗議の意味で球団事務所に約10時間“籠城”した。「現役引退の時は秋季キャンプでコーチ就任を監督から伝えられ、監督を辞める時も親会社とは最後まで話ができなかった。マスコミと球団は一体ですから、現場が悪いという論調になる。私にも引き際の美学があったが関係なし。阪神は球団や本社は誰も責任を取らず、歴代の監督が詰め腹を切らされてきたが、まさにその形ですわ」(藤田氏) 藤田氏はデイリースポーツ紙面で阪神を痛烈に批判。ストーブリーグ恒例の「お家騒動」も、阪神の歴史を支えてきた重要なファクターといえる。※週刊ポスト2019年11月8・15日号
2019.11.05 16:00
週刊ポスト
石井琢朗・巨人コーチ就任へ 古巣横浜にはもう戻らないのか
石井琢朗・巨人コーチ就任へ 古巣横浜にはもう戻らないのか
 今季限りでヤクルトを退団した石井琢朗コーチが、来季は巨人の1軍コーチとして指導に当たると各スポーツ紙で報じられている。 石井琢朗は、1998年に横浜を38年ぶりの優勝に導いたリードオフマンであり、球団史上最多安打数を誇るベイスターズの顔だった。しかし、38歳の2008年に不振に陥ると、球団から引退勧告を受ける。石井はそれを拒否して広島へ移籍。4年間、現役を続けて2012年限りで引退した。その後、広島でコーチに就任し、2016、2017年の優勝に大きく貢献した。昨季からはヤクルトの打撃コーチに。今季は高卒2年目の村上宗隆が36本塁打、96打点を挙げるなど、若手育成の手腕が高く評価されている。その敏腕コーチを巨人が獲得することとなった。 石井はコーチとして、セ・リーグで3球団を渡り歩くことになる。今年、ヤクルト退団が報じられると、横浜ファンから復帰を望む声も挙がっていたが、古巣へ戻ることはなかった。野球担当記者が話す。「遺恨が残るような退団の経緯でしたからね。その後の他球団での貢献ぶりから考えると、石井が指導者として在籍していれば、横浜は今より強くなっていたかもしれません。チームの顔がフロントと折り合わずに移籍して、そのまま移籍先で指導者になり、元の球団に戻ってこない例は多々あります」(以下同) 1977年、南海ホークスの野村克也選手兼任監督は解雇を言い渡されると、オフにロッテに移籍。最終的には西武で引退した。9年間に及ぶ解説者生活を経て、1990年にヤクルトの監督に就任。4度のリーグ優勝と3度の日本一に輝き、長きにわたって低迷していたチームを立て直した。その後も阪神、楽天の監督を務めたが、古巣であるホークスにカムバックすることはなかった。「野村監督の退任した翌1978年から1997年までホークスは20年連続Bクラスでした。その間、ホークスの顔だった野村氏がヤクルトの黄金時代を築いたことは皮肉でした」 ファンからすれば、生え抜きとして活躍したスター選手が監督やコーチとしてチームを率いる姿が望ましいだろう。しかし、球界では最終的に引退した球団で指導者になるケースは多いが、古巣に戻る例は意外と少ない。「横浜では金城龍彦も引退勧告の末にFAで巨人に移籍し、今年は2軍の打撃兼外野守備コーチでした。巨人がよく戦力外になったベテランや峠の過ぎた選手をFAで獲得するのは、引退後を見越してのことでしょう。昨年オフに獲得した、メジャー経験者である中島宏之や岩隈久志は、今シーズン活躍できませんでした。来シーズンもどれくらい成績を残せるか不透明です。しかし、仮に選手として上手くいかなくても、将来指導者として豊富な経験を伝えてくれればいいと球団は考えているのではないでしょうか。 巨人の補強は批判されることもありますが、将来のことまで視野に入れている。巨人で、功労者が遺恨を残して移籍するケースがないとは言いませんが、少ないほうでしょう。もちろん選手としても、巨人ブランドのまま引退したいという思惑はあるかもしれませんが、12球団の中では功労者を無下にしない部類に入ります。今年の阪神の鳥谷敬や楽天の嶋基宏のように、球団史に残るような活躍をした選手には、本人が納得いくまで、その球団で現役をやらせてもいいと思います。将来を見越した時、優秀な人材を他球団に流出することになり、結局球団が損をすることになるからです」 将来、石井琢朗がコーチ、あるいは監督として、横浜に復帰する日は来るだろうか。
2019.10.25 16:00
NEWSポストセブン
猛虎戦士にも触手?(時事通信フォト)
巨人OBが明かした仰天情報 「阪神・鳥谷と藤浪を…」
 2019年シーズンでは、なんとかクライマックスシリーズ(CS)進出を果たした阪神。来季の去就に注目が集まる鳥谷敬(38)を「巨人が獲得する」との仰天情報が飛び出した。 ある巨人OBが語る。「かつて中日の功労者・井端弘和氏を獲得したこともあったが、それは高橋(由伸)監督と同級生という関係性があったから。“さすがに鳥谷には手を出さないだろう”と言われているが、一方で原(辰徳)監督は“藤浪(晋太郎・25)はウチなら再生できる”と考えているかもしれません。 だが、そうした大型補強で加入した中島宏之(37)や岩隈久志(38)は全く活躍しなかった。真っ先に戦力外にしないといけないはずが、現役続行のようだ」 CSからオフの動向まで、まだまだ目が離せない。※週刊ポスト2019年10月18・25日号
2019.10.11 07:00
週刊ポスト
今年はガックリの成績だったヤクルト・坂口(時事通信フォト)
プロ野球「年俸のコスパ悪い打者」は誰? 2位はヤ・坂口智隆
 セでは巨人、パでは西武の優勝が決まった今年のペナントレース。「もしあの選手が年俸に見合った活躍をしていれば結果は違った」──と悔しがっているファンも多いはず。費用対効果が悪いのは、いったい誰なのか。 まずは打撃部門だ。ランキングは表にあるように「1塁打を放つのにいくらかかったか」で算出した。長距離打者、アベレージヒッターなどタイプの違う選手を平等に評価するためだ。 集計は『プロ野球なんでもランキング』(イースト・プレス刊)などの著書があるライター・広尾晃氏に依頼した(今季データは9月24日現在のもの)。2019年ワースト1位は、阪神退団が決まり、引退か現役続行かで揺れる鳥谷敬となった。「鳥谷は2015年に年俸4億円(推定。以下同)の5年契約を結んだが、年々成績は下降していった。1年目は202安打を放って1塁打あたり約198万円でしたが、今季は約1666.7万円となっています。代打の起用が中心となり、出場機会が大きく減った影響が大きい」(広尾氏) 複数年契約が難しいことがよくわかるデータだが、阪神の元球団社長・野崎勝義氏はこうフォローする。「鳥谷ほどの功労者を1年や2年の活躍ぶりで判断してはかわいそうな面があります。リーダーとしてチームを引っ張り、人気も守備の実力もある。球団への貢献度は今も大きい」 最下位のヤクルトからはワースト2位に坂口智隆が、同4位に川端慎吾が入った。昨年3割をマークした坂口はシーズン序盤の死球で左手親指を骨折。川端も昨年の頭部への死球以降、バットが湿っている。アクシデントによる主力2人の不振がチームの成績に影を落とした格好だ。 野手最高年俸の柳田悠岐(ソフトバンク)も、左膝裏肉離れでの離脱以降、調子が上がっていない。 優勝を果たしたチームにも「不良債権」は多い。巨人からは、今季加入の中島宏之と陽岱鋼がワースト10入り。中島はわずか15塁打。1塁打あたり1000万円の計算になる。 西武からはメヒア。今季は“代打の神様”と呼ばれ、終盤に何度も殊勲打を放ったものの、5億円の高額年俸には見合わなかった(925.9万円)。1塁打あたり約316万円だった一昨年、約633万円だった昨年と比較すると、年々コストパフォーマンス(コスパ)が悪化していることがよくわかる。 ちなみに今季の西武の“重量打線”を牽引した中村剛也と山川穂高を比べると、中村(年俸2億8000万円)が1塁打あたり約107万円なのに対し、山川(年俸1億1000万円)は38.9万円。コスパでは山川に軍配が上がった。「とはいえ中村は昨年の約144万円から大幅に改善している。後半戦息切れした山川の代わりに四番に座るなど、チームへの貢献は大きい」(前出・広尾氏) 12球団の打者でトップに輝いたのは、10代の年間本塁打記録を更新したヤクルト・村上宗隆。1塁打あたり3.3万円は、鳥谷と比べると500分の1のコストだ。 2位は阪神・近本光司。セ・リーグ新人最多安打記録の更新に、リーグ最多の36盗塁を加味すれば、新人王を争う村上とコスパ面でも甲乙つけがたい。※週刊ポスト2019年10月11日号
2019.10.02 11:00
週刊ポスト
巨人と阪神は対照的、プロ野球選手の引退時やその後の処遇
巨人と阪神は対照的、プロ野球選手の引退時やその後の処遇
 阪神・鳥谷敬(38)や中日・松坂大輔(39)など、一時代を築いたプロ野球選手たちが進退を迫られているが、少数精鋭の選手のなかでも、「引き際を自分で決められる選手」は一握りだ。 鳥谷については、谷本修・球団本部長が「タイガースのスターとして現役生活を終えてもらえないか」と事実上の“引退勧告”を通達。現役続行を希望する鳥谷は、ロッテ、中日など他球団への移籍も取り沙汰されている。阪神の元球団社長・野崎勝義氏はこう語る。「鳥谷君を含むベテランは“まだやれる”と思っていますが、70人の登録枠や若手の育成など、球団の構想で押し出される選手はどうしても出てくる。プロの世界ですから、そうした側面は仕方ない。 もし鳥谷君が移籍して現役を続ければ、功労者でありながら球団とは少し距離ができてしまうでしょうね。本来なら引退試合を用意したうえでコーチ打診などをするのが筋ですが、他球団で現役を続ける選手にはそれができない。鳥谷君は功労者としての待遇にふさわしい選手なのですが……」 引退時やその後の処遇は“球団によって対応が異なる”という側面もある。阪神生え抜きとして初の2000本安打を達成し、鳥谷に抜かれるまで球団最多安打記録を保持していた名球会・藤田平氏は、「鳥谷の件は“お家騒動の阪神”らしい」と指摘する。「僕も引退試合をやってもらっていないんですよ。現役を続けるつもりで秋季キャンプに参加したら、安藤統男・監督からいきなり『専任コーチになってほしい』と要請を受けた。もう全日程が終わっているので引退試合ができなかったんです。 当時は『阪神でユニフォームを脱いだ方がええやろな』と思って引退の道を選びましたが、今のようにFAやトライアウトの制度があったら、試してみたいと思ったやろうね。誰でも、それほど現役を続けたいもんなんです。 鳥谷も続けたいならやればいいし、阪神一筋で終えたければ辞めればいいと思う。ただ、コーチや監督をやってみたいなら、球団の言うことを聞いた選手のほうが引退後は幸せになっているんちゃうかな」 一方、「引退後の保証が手厚い」とされるのが巨人だ。「巨人はFA移籍の条件として、引退後のコーチ就任やスカウト、アカデミーの指導者などの“再就職先”が用意される。現コーチ陣の村田修一、杉内俊哉、片岡治大らも“外様の再就職組”です。また、巨人や中日のようにマスコミを親会社に持つ球団は、引退後に系列の新聞や放送局の評論家への道も開ける」(スポーツジャーナリスト) その巨人では、長嶋茂雄・終身名誉監督の「我が巨人軍は永久に不滅です」の引退スピーチはあまりに有名だが、その裏では辛酸を舐めた選手もいた。「長嶋と一緒に引退した選手に、V9を支えた正捕手の森昌彦(祇晶)氏、名ショートだった黒江透修氏らもいたが、長嶋氏を送る側になって引退セレモニーでベンチ前に整列していた。引退時も、スーパースターの“引き立て役”にされてしまった」(スポーツ紙編集委員)※週刊ポスト2019年10月4日号
2019.09.24 07:00
週刊ポスト
不本意な引退だった一流野球選手 野村・落合・高橋・江川ら
不本意な引退だった一流野球選手 野村・落合・高橋・江川ら
 今年、阪神・鳥谷敬(38)や中日・松坂大輔(39)など、一時代を築いたプロ野球選手たちが進退を迫られているが、85年の球史に残る数々の引退劇のなかでも、「引き際を自分で決められる選手」は一握りだ。 たとえ一流選手であっても「望み通りの引退」を遂げた選手は少ない。「名将・野村克也氏は、現役晩年を過ごした西武で、チャンスの場面で根本陸夫・監督から代打を告げられた。悔しさから『代打策なんて失敗してしまえ』と考えた自分に嫌気がさして『もう潮時かな』と思ったといいます。 ロッテ、中日で3度の三冠王を達成した落合博満氏も、1998年オフに日本ハムを戦力外となり、他球団からのオファーがなかったが引退を認めようとせず、引退試合やセレモニーはなかった」(スポーツ紙編集委員) 近年では、巨人の高橋由伸・前監督が、現役引退と同時に監督就任が発表されたことも物議を醸した。「引退した2015年シーズンは代打で打率.309の成績を残し、現役続行の意向を表明していました。ところが、CSの敗退が決定し、原辰徳・監督の勇退と高橋監督の就任が発表された。 この年は巨人の4選手による野球賭博への関与が発覚。特に、そのうち2選手の関与が明らかになったのが、高橋監督の就任発表の翌日だったため、“野球賭博問題の幕引きを図るため引退させられた”という見方もされました」(スポーツジャーナリスト) 怪物・江川卓氏の引退劇も「後味の悪さを残した」と見る向きがあった。「8年連続で二ケタ勝利をあげた現役9年目、わずか32歳での引退でした。長年の右肩痛で“禁断のツボに鍼治療を受けた”と発言したことで、入団の経緯もあって“引退の裏にも何かあるんじゃないか”といった印象を受けた人もいた」(同前)※週刊ポスト2019年10月4日号
2019.09.23 07:00
週刊ポスト
王、門田、村田 “引き際の美学”を感じたプロ野球選手たち
王、門田、村田 “引き際の美学”を感じたプロ野球選手たち
 阪神・鳥谷敬(38)や中日・松坂大輔(39)など、一時代を築いたプロ野球選手たちが進退を迫られているが、少数精鋭の選手のなかでも、「引き際を自分で決められる選手」は一握り。 引き際の“美学”を感じさせるのが、「まだやれるはず」とファンに惜しまれながら引退した選手たちだ。 40歳を迎えるシーズンで19年連続となる30号本塁打を放った王貞治氏は、「王貞治のバッティングができなくなった」とユニフォームを脱いだ。“マサカリ投法”で知られる村田兆治氏も、41歳の現役最終年に10勝をあげた。村田氏はこう語る。「私も『生涯先発完投』の信念を貫くために、余力を残して自分から引退を申し出ました。自分の信念を貫くか、先発、中継ぎ、抑えの役割にこだわらず続けるのか。引退は誰でも悲しいですが、本人にどんな信念があるかで結論は見えてくる。 現役中にエースと呼ばれた選手ならファンの期待もあるので、中途半端はいけない。個人名は出さないが、進退の決断を間違えたと感じる選手は大勢います」 一方、近年は“全盛期ほどの活躍はできなくても、ボロボロになるまで続けたい”と考える選手も増えてきた。 40歳で打撃2冠を達成し、“不惑の大砲”と称えられた門田博光氏は、「複数年契約が諸悪の根源」としながらこう語る。「我々の時代はレギュラーでなくなれば引退という流れでしたが、今は代打でも現役を続けられる。時代が変わったので単純に比較はできませんが、鳥谷はまだ38歳。選手として『ウェルカムな球団があれば続ける。使われ方次第で結果は残せる』という思いは当然あると思います。 私も50歳まで現役をやろうと思っていたが、悲しいかな、本塁打と思った打球がフェンスの手前で失速するんです。 私には『本塁打の打ち損ないがヒット』という考え方があったので、思うように打てなくなったある時、親しい記者に『老衰かなァ』と漏らした。それがスポーツ紙の一面に報じられて、引退の流れができてしまったんです」※週刊ポスト2019年10月4日号
2019.09.22 07:00
週刊ポスト
阪神・鳥谷とメッセンジャー、引き際めぐり待遇格差のワケ
阪神・鳥谷とメッセンジャー、引き際めぐり待遇格差のワケ
 少数精鋭のプロ野球選手のなかでも、「引き際を自分で決められる選手」は一握りだ。今年は、阪神・鳥谷敬(38)や中日・松坂大輔(39)など、一時代を築いた選手たちが進退を迫られている。「鳥谷ほどの功労者がこんな“冷遇”でええのんか」 熱心な虎党からは、そんな声も聞こえてくる。谷本修・球団本部長が「タイガースのスターとして現役生活を終えてもらえないか」と事実上の“引退勧告”を通達。現役続行を希望する鳥谷は、ロッテ、中日など他球団への移籍も取り沙汰されている。 阪神の元球団社長・野崎勝義氏はこう語る。「鳥谷君を含むベテランは“まだやれる”と思っていますが、70人の登録枠や若手の育成など、球団の構想で押し出される選手はどうしても出てくる。プロの世界ですから、そうした側面は仕方ない。 もし鳥谷君が移籍して現役を続ければ、功労者でありながら球団とは少し距離ができてしまうでしょうね。 本来なら引退試合を用意したうえでコーチ打診などをするのが筋ですが、他球団で現役を続ける選手にはそれができない。鳥谷君は功労者としての待遇にふさわしい選手なのですが……」 鳥谷への“冷遇”ぶりがより際立つのが、同じく今季限りで引退する通算98勝のランディ・メッセンジャー(38)との“待遇格差”だ。「甲子園での引退試合やセレモニーの開催が検討され、功労者として何らかの球団ポストも用意される見込みです」(虎番記者) 同じ“虎の顔”でも花道はこうも違うものなのか。 鳥谷と同様、徳俵に足がかかっているのが松坂だ。右肩痛の影響で今季は一軍未勝利にとどまっている。「先発陣にドラフト2位ルーキーの梅津晃大(22)や高卒2年目の山本拓実(19)を積極的に起用するなど球団は“若返り”の方針を打ち出している。退団が濃厚と見られている」(中日番記者) 現役続行を希望しても、手を挙げる球団が現れる可能性は限りなく低い。「来季もドラゴンズでやれるのがベスト」と希望する松坂は、東スポの直撃に「自分の中で、もういいやと思ってしまえば、辞めてしまうかもしれませんよ」と揺れる心境を吐露した(9月11日付)。“松坂世代”のヤクルト・館山昌平(38)の引退は、同年代の2人とは対照的に映る。 最多勝(2009年)にも輝き、肩・肘に計9度メスを入れた不屈の右腕は「後悔はなく、穏やかな気持ち」と振り返り、ヤクルト一筋で選手生活を終えた。 巨人では、松坂とプロ入り同期の上原浩治(44)も現役生活にピリオドを打った。開幕から間もない5月の引退発表は、野球ファンを驚かせた。 会見では「8~9月でチームが首位争いをする中、自分がこういう会見をするのは違うと思ったので、早く終わろうと思った」と、クライマックスシリーズ(CS)や日本シリーズを目指すチームを慮った決断だったと明かした。 伸びる選手寿命、減る消化試合──昭和なら引退試合やセレモニーが用意されたような大選手でも、今の時代では花道を飾れない事情があるようだ。※週刊ポスト2019年10月4日号
2019.09.20 07:00
週刊ポスト
キャッチボールをする鳥谷(時事通信フォト)
年俸4億円の阪神・鳥谷「退団→収入減」で来季納税は大丈夫か
 今季限りでの阪神退団を明らかにした鳥谷敬(38)。その去就に注目が集まる。「長く一緒に自主トレを行なってきた井口資仁監督が率いるロッテへの入団の可能性が高いとされているが、急転直下、阪神でユニフォームを脱いでコーチや解説者に転じる可能性もある。いずれにしても来年は現在の年俸4億円から大きく下がる。選手として迎えられても5000万円が上限でしょう」(虎番記者) 実に3億5000万円のダウンである。となると、気になるのが来年の税金だ。 鳥谷のような高額所得者は、所得税は最高税率の45%、住民税10%で合わせて55%の税金が課せられる。複数のプロ野球選手を顧客にもつ税理士がいう。「鳥谷選手のような高額納税者は『予定納税』として来年分の所得税を今年中に納めていることが多い。しかし住民税は1年遅れで納めなければならない。どんなに年俸が下がったとしても来年は4000万円ほどを納税する必要があります」 現役続行でも、来季の年俸はほぼ税金として消えてしまうというのだ。加えて阪神時代からの「必要経費」もある。「鳥谷は体のケアに多くのお金をかける“トレーニングオタク”で有名。ハワイや沖縄で自主トレを行ない、交流戦を含めた遠征先のジムにも契約、関西では優秀なトレーナーを複数雇っている。現役続行ならこの体制は維持したいでしょう。 車好きでもあり、レンジローバーやアストン・マーチンなど1000万円オーバーの高級車を所有している。それらを整理する必要も出てくるかもしれない」 自身も現役時代に年俸1億2000万円から5000万円への大幅減俸の経験がある野球評論家・広澤克実氏が言う。「最近の選手はサラリーマン化しており、若い頃から税理士に細かな指導を受けているので、現役終盤や引退後の収入減にきちんと備えている。特に5年20億円をもらっていた鳥谷なら十分な蓄えがあるでしょう。20億円を使い切るなんてバカなことはしない。 年俸が大きく下がった場合、予定納税の減額申請という制度もあります。今後、生活のダウンサイジングが必要になったとしても、心配はいらないのではないか」 年俸が億単位でダウンしても困らない──それこそがスター選手の証?※週刊ポスト2019年9月20・27日号
2019.09.12 16:00
週刊ポスト
【動画】阪神・鳥谷「退団→収入減」で来季の「納税」は大丈夫?
【動画】阪神・鳥谷「退団→収入減」で来季の「納税」は大丈夫?
 今季限りでの阪神退団を明らかにした鳥谷敬選手。収入は、現在の年俸4億円から大きく下がると見られており納税について注目が集まっています。鳥谷選手のような高額所得者は所得税は最高税率の45%、住民税10%で合わせて55%の税金が課せられます。来年も多額の納税する必要があるそう。 野球評論家・広澤克実氏は「5年20億円をもらっていた鳥谷なら十分な蓄えがあるでしょう。心配はいらないのではないか」 とコメントしています。さすが、ケタ違いですね……。
2019.09.12 07:00
NEWSポストセブン
プロ野球トレードが盛んに、阪神・藤浪に囁かれる「お相手」
プロ野球トレードが盛んに、阪神・藤浪に囁かれる「お相手」
 プロ野球のトレードは7月末がデッドラインとなり、活発化している。昨季、17年ぶりリーグ最下位の阪神は、矢野燿大監督(50)のもと近本光司(24)や木浪聖也(25)が開花。だが、ここにきてチームの勢いに陰りが見える。果たして阪神はどのようなトレードを画策するのだろうか。スポーツ紙デスクはこう展望を述べる。「特に手薄なのが外野陣です。福留孝介(42)や糸井嘉男(37)のベテランを休ませながら起用するのも限界がきている。 補強にうってつけの存在が、9年前に最年少でホームラン王となったオリックスのT-岡田(31)です。近年は好不調の波が激しく、今季はスタメンからも外れている。投手陣が手薄なオリックスとの間で、現在ファームにいる藤浪晋太郎(25)とのトレードも検討されていると聞く」 同様に名前が挙がるのが、2度の首位打者経験を持つロッテの角中勝也(32)だ。「大阪桐蔭から藤原恭大(19)が加入し、菅野剛士(26)、清田育宏(33)、荻野貴司(33)と外野は揃っている。 井口資仁監督(44)を慕う鳥谷敬(38)と藤浪をセットで、角中を加えた複数トレードもあり得ます」(同前)※週刊ポスト2019年7月19・26日号
2019.07.09 07:00
週刊ポスト
他のチームに行くという手も…(時事通信フォト)
人気選手が抜けたオリックスは斎藤佑樹(30)が欲しいはず
 まだまだ活躍できるのに、いまのチーム事情で「使う場所がない」選手は必ず出現するものだ。2019年プロ野球シーズンが開幕した直後のいま、その筆頭として名前が浮かぶのは阪神の鳥谷敬(37)だろう。 開幕からルーキーの木浪聖也(24)にポジションを譲っており、ならばウチでとオリックス関係者は色気を見せていると言われる。在阪スポーツ紙記者は「鳥谷はまだ動けるし、大阪ドームを満員にできる人気があると考える関係者も少なくない」と語る。 だが、その鳥谷以上に“集客効果”が期待されているのが早大の後輩でもある日本ハムの斎藤佑樹(30)だ。4月4日の楽天戦で先発したが、2回途中3失点でKOされ、試合を作れなかった。「ニュースターの吉田輝星(18)の入団で、日ハムでの斎藤の役割は終わろうとしている。それでもまだ知名度と人気はバツグン。西勇輝(28)と金子弌大(ちひろ・35)という全国区の人気選手が抜けて投手のコマも足りないオリックスは、喉から手が出るほど欲しいはず」(別の在阪スポーツ紙記者) 吉田と並んで、話題を集める今年の高卒ルーキーたち。ロッテのドラフト1位、藤原恭大(18)の陰でベンチを温めたのが2015年のドラ1、平沢大河(21)だった。「遊撃が本職だが、2017年ドラ2の藤岡裕大(25)にポジションを奪い取られた。平沢は外野にコンバートするしかなかったが、今度は藤原が入ってきた。 開幕6試合目でスタメンがまわってきたが、それまでは守備固めでの起用。最近はファースト、サードにまで手を広げているが、出場機会は限られる」(在京スポーツ紙記者) ユーティリティー性に加え、まだ若い。「センターラインが固定できないDeNAなどにとっては、柱となりうる有望株に映る」(同前)という。※週刊ポスト2019年4月19日号 
2019.04.10 16:00
週刊ポスト

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