現地での被災地支援は、1995年の阪神・淡路大震災に始まり、2004年中越地震、2011年東日本大震災、そして今回。平穏が戻った後も、それら各地での定期慰問は欠かさない。ほかにも、約30年間かけて、ベトナムでは数多くの学校や孤児院を設立。数百人の孤児を養子にしてきた。実は、昨年の12月もベトナムへ子供たちに会いに飛んでいた。
学校を50校建設したバングラデシュなど、他のアジア諸国や南米など世界中でも福祉活動を続ける。別に、ユネスコや赤十字といった組織や機関ではなく、全て個人活動で、だ。
国内でも、15才時から刑務所慰問を続けていて、現在は法務省下で特別矯正監の役も兼務中。2010年の尖閣諸島問題では、中国が日本へのレアメタル輸出を停止した際に、杉がベトナム産の輸入を主導して、国難を救っていた。「人助け」こそが杉の人生だ。
「ここで神経を使わないようにね」、「うどんで温まってって」、「できるだけ体を休めてね」。杉は、被災者たちの肩に手を添えて、一人ひとりに声を掛け回っていた。