そう笑う木梨が撮影現場で見せるのは、“新人”らしからぬ気配りだ。撮影は集合時間より30分~1時間も早く到着し、現場が盛り上がるように大声で第一声の挨拶をする。俳優やスタッフだけでなくロケ先の関係者にまで気さくに声をかけて、何十人ものエキストラにたこ焼きを差し入れる──。座長として現場を和ませ、撮影しやすい雰囲気を作る腕前はさすが一時代を築いた人気タレント。タフなドラマ撮影を“ノリさん流”でとことんエンジョイしている。

「ドラマのロケでスタジオ以外のいろいろなところに行くのが新鮮だよね。下田や栃木がロケ地の時は『遠いよ! スタジオでいいじゃん!』とブーブー言いながらも楽しく撮影しましたよ。俺が息抜きできるのは何と言ってもハワイなので、撮影が終わったら早くハワイに行きたい。ワイハ、サイコー!(笑)」

【プロフィール】
木梨憲武(きなし・のりたけ)/1962年生まれ、東京都出身。1980年に高校の同級生だった石橋貴明と「とんねるず」を結成し、『お笑いスター誕生!!』(日本テレビ系)で一躍スターへ。バラエティ番組への出演だけでなく、歌手やアーティスト、俳優などとしても活動している。1月26日には、帝京高校サッカー部や「とんねるず」下積み時代、妻・安田成美との出会いなど、ここだけの秘話も多く収録された自伝『みなさんのおかげです 木梨憲武自伝』が発売され話題に。

文/池田道大

※週刊ポスト2024年2月9・16日号

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