その後、瞳は芸能界を引退して大学に入学し、高校教師の道へ進んだ。以降37年もの間、メンバーとは一切の交流を絶ち、絶縁状態となった。
その流れが変わったのは2008年のこと。
「ジュリーと一徳さん、森本さんが3人で作った曲『ロング・グッバイ』をNHKで披露したんです。この曲には『もう一度会いたい』と瞳さんに向けたメッセージが込められており、曲を聴いた瞳さんの心が動いた。折よく当時のマネジャーからの誘いもあってメンバーが再会する食事会が開かれた。40年近くにわたるわだかまりが解け、オリジナルメンバーによるザ・タイガースが復活しました」(前出・芸能関係者)
2013年には44年ぶりに再結成全国ツアーを敢行。最終日には脳出血を患い、介護施設で暮らしていた四郎さんがサプライズで登場し、新旧メンバー6人が初めてステージに並んだ。
年齢を重ねてさらに結束が固まったメンバーたちだけに、沢田は、今回の復活ライブが心の底からうれしかったようだ。
「2020年に四郎さんが亡くなり、ジュリー自身も衰えを感じていただけに、入院した瞳さんの容体をずいぶん心配していたんです。だから今回の復活ライブで熱唱できるまでに回復した瞳さんの姿を見て、本当に喜んでいました。
珍しく打ち上げに参加したのは、前回、瞳さんの入院で果たせなかった“乾杯”がしたかったからでしょう。みんなで食事をする約束でしたからね」(前出・レコード会社関係者)
打ち上げから帰路につく沢田の顔は、上機嫌そのものだった。
※女性セブン2024年4月4日号