マッチングアプリに出会いを求めたら
都会に出てきたばかり、社会経験もほとんどない、まだ半分子供のような女子大生ですら積極的にターゲットにしようとするホストである。ターゲットが新社会人になった場合の「落とし方」はさらに過激になる。神奈川県在住の会社員・丸尾瑞希さん(仮名・30代)が、嫌な思い出を振り返りつつ、訴える。
「新社会人になって足りなかったのは、異性との出会いでした。奥手で、男性経験も少なかった私はとりあえずマッチングアプリに登録して、良さそうな人がいないか探し始めました。そのマッチングアプリで出会ったのが、私を騙して風俗に落としたホスト・Zでした」(丸尾さん)
Zは当初、自身の職業を「会社員」と偽って丸尾さんに接近してきたという。数日間に及ぶやり取りの末、Zと会うことになった丸尾さん。その後も数度デートを重ねたが、ある日急に「実はホストだった」と打ち明けられたという。
「Zは会社で働いているが、人の借金の肩代わりをしたためやむなくホストもやっているんだと言って、私に謝ってきました。さらに、もっとお金を稼がなければならず、ホストで忙しいから会えなくなるとも言われました。今考えれば、私をハメるための嘘だったことは明らかですが、恥ずかしながら、私自身も舞い上がっていたんだと思います」(丸尾さん)
こうして、普通の新社会人だった丸尾さんは、半年ほどの間にホストから抜け出せなくなり、やはり風俗で働かざるを得なくなった。しかし、これらは全て、Zの思惑通りに事が進んだ結果だった。
「実は、風俗で働くようになってから知り合った知人も、Zとマッチングアプリで知り合い、私と同じようにホストにハマらされて風俗で働くようになっていました。私は騙されたと思い問い詰めると、逆上して顔やお腹を血が出るまで、青あざができるまで殴られました。でもその後は泣いて謝り、店に来て欲しい、俺を助けて欲しいと土下座する。最初は許そうという気持ちになってしまいましたが、それが何度も繰り返され、私もやっと目が覚めたという感じです」(丸尾さん)