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2010.09.30 07:00 週刊ポスト
水木しげるは自分のことを「水木さん」と呼んでいた
霊の世界を描き続けた漫画家の水木しげる氏。「怠けることが好き」という氏を、ここまで突き動かしているモノは何なのか。その答えはドイツの文豪、ゲーテの言葉にあるという。以下、水木氏がゲーテに対して思うこと。(週刊ポスト1998年6月5日号より)
「水木さん(水木氏は自分のことを“水木さん”と呼ぶ)は、子どもの頃、母親からバカだと思われていました。
それが18-19歳になってゲーテを読むわけです。『学生と読書』という本に、若者の必読書として、『若きウェルテルの悩み』(岩波文庫ほか)やJ.P.エッカーマンの『ゲーテとの対話』(第三書房)があげられていて、それに惹かれて手に取った」
「ゲーテは、しきりに“デモーニッシュなもの”ということをいっています。悪魔でも神でもない。魔神的な存在ですね。私は今、これを“霊”と呼んでいるけれども、デモーニッシュは、私にも馴染みだったのです」
「『ゲーテとの対話』を読み返してみると、ゲーテ自身、しきりに“あきらめ”ということをいっている。例えば夫婦関係にしても、相手に何かを期待するから、失望したりする。何も期待しない、あきらめていれば、失望もない。それが楽しい人生を全うする秘訣であると。彼のいう“あきらめ”は、人間は、自分が思うよりもずっと、霊の支配を受けているものだ、と語っているのだと思う」
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