芸能

茂木健一郎 少女時代見て「日本のアイドルは大丈夫?」と心配

 先日、テレビ・コマーシャルに対する賞の審査会に招かれた脳科学者の茂木健一郎氏。しかしたいそう居心地が悪かったのだとか。茂木氏はこう語る。

 * * *
 私はふだん、本当にテレビというものを見ない。やることが沢山あり過ぎて、見ている暇がないのだ。こんなこともあった。テレビ・コマーシャルに対する賞の審査会で、候補作が三十本ほど流された。審査員の一人だった放送作家の小山薫堂さんが、「いやあ、コマーシャルの影響力というのはすごいですね。ぼくは、一日十五分しかテレビを見ないのですが、今流れたコマーシャルの、半分は見たことがありました」と言われた。

 私は、椅子に腰掛けているのが何となく居心地が悪くなった。言おうかどうか迷ったが、ついマイクを握って告白してしまった。上映されたその年話題のコマーシャル三十本のうち、実は一本も見たことがなかったのである。「かえって、先入観なく見ることができるから、好都合ですよ」と、どなたかが慰めてくださったが、汗顔の至りであった。何しろ、「子ども店長」すら知らなかったのだ。

 ぼんやりと生きている私だから、世間で大変流行っているものを、知らないで相手に驚かれるということがあっても不思議ではない。先日も、あるラジオ局で、ディレクターの方に「少女時代」と言われてわからなかった。

「茂木さん、『少女時代』を知らないのですか? 韓国から来た、すごいアイドル・グループですよ」
「はあ。知りません」
 
 ディレクターは、呆れたという表情で、インターネットの動画サイトで見せてくれた。ひと目で、衝撃を受けた。完璧なくらいに美形のアイドルたちが、しなやかな肢体をくねらせながら、踊っている。男性が見てはもちろん、女性にとっても魅力的に見えるだろう。まるでアスリートのように鍛え上げられたその動きには、「今までに無いものを見てしまった」というインパクトがあった。まさに、アイドル界における「黒船来航」。瞬間的に思ったのは、「これはヤバイ」ということだった。
 
 今までの日本のアイドルたちは、「少女時代」の圧倒的な力の前に、どのように対抗するのだろう。ディレクターによると、韓国からのアイドルには、他にもパワフルな人たちがたくさんいるらしい。「黒船」が大挙して押しかけてきたら、日本のアイドルたちは大丈夫かしら。ふだんテレビを見ない私も、心配になった。

※週刊ポスト2010年12月10日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
大谷翔平の伝記絵本から水谷一平氏が消えた(写真/Aflo)
《大谷翔平の伝記絵本》水原一平容疑者の姿が消失、出版社は「協議のうえ修正」 大谷はトラブル再発防止のため“側近再編”を検討中
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン