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いきものがかり・吉岡聖恵 音楽が嫌いになった時期もあった

 11月に発売されたベストアルバム『いきものばかり』が100万枚に迫る売り上げを記録、さらに3年連続となる紅白歌合戦出場を決めた いきものがかり。そんな彼らのルーツを探るべく地元、神奈川県の海老名を訪れると、駅のホームからは、ベルの代わりに彼らのデビュー曲『SAKURA』が聞こえてきた。

 ボーカル・吉岡聖恵(26)は農業を営む祖父母、サラリーマンの父と専業主婦の母、さらに兄と弟という大家族で育った。

 生まれたときから音楽のある家庭で育った彼女は、小学生になると、すでにその才能の片鱗を見せ始める。吉岡の同級生に話をきいた。

「小6のとき、地域の子供会で、ミュージカル『アルプスの少女ハイジ』をやることになったんです。それで聖恵ちゃんは主役に抜擢されて、歌って踊ってと大活躍。そのときからすでに子供とは思えない歌声で大人たちをびっくりさせていましたね」

 中学では合唱部、高校ではフォークソング部と、常に歌とともに育った吉岡。そして高校時代、兄の紹介で知り合ったのが、当時ふたり組で路上ライブをしていたリーダー・水野良樹(27)とギター・山下穂尊(28)だった。

 ライブに飛び入り参加した吉岡はすっかり路上ライブの虜となりメンバーに。こうして1999年11月にいまの形となったいきものがかり。その後も路上で歌い、成長を続けた彼らだったが、一転して解散のピンチが。それは吉岡の音楽大学への進学がきっかけだった。

「音大のミュージカルコースでしたが、そこでの勉強は、それまで吉岡さんがやってきた自由な音楽とはかけ離れたもので、そのうえ練習も厳しかったそうです。それで一時、音楽そのものが嫌になり、バンドでも“歌いたくない”となってしまったそうです。それを水野さんが1年ほど時間をかけて説得し、連れ戻したんです」(音楽関係者)

 苦難を乗り越え、2006年3月、『SAKURA』でメジャーデビューを果たした。

※女性セブン2010年12月16日号

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