ビジネス

共同購入クーポンでの旅行購入には「衝動買い」的な面白さも

旅行にも新しいスタイルが次々誕生している。旅館の「0泊2食」プランやクーポン共同購入サイトなどがそれだ。お得に使いこなすテクニックを旅行ジャーナリストの村田和子氏が解説する。

* * *
近場の旅の新しいスタイルとして、旅館の「0泊2食」プランに注目したい。これは宿の日帰りプランで、11時頃にチェックインをして、昼食と夕食を食べて20時前後にチェックアウト、というパターンが一般的。温泉旅館の日帰り利用との違いは、チェックアウトまで客室を自由に利用でき、「宿での滞在」が主目的となっている点だ。

「0泊2食」プランは一昨年の夏から出始め、現在は全国的に広がっている。もともとは平日の客室稼働率を上げる策として生まれたものだが、ペットや介護の都合で夜は家を空けにくい人や、家庭の主婦など、旅をあきらめていた人の支持を得て、今や大人気となっている。寝ている時間を除けば、滞在時間は泊まりとさほど変わらないのに、料金は半額程度。1日ゆったりと客室や館内施設で過ごして、日帰りでも旅気分が満喫できる。憧れの高級旅館やホテルの「お試し利用」としてもお勧めだ。

お得な旅を実現する新しい手段として、「共同購入型クーポンサイト」も見逃せない。制限時間内に一定の申込者が集まれば、通常よりも大幅に安く商品やサービスを購入できるクーポンを販売するサイトのことで、昨年日本に上陸した「グルーポン」が、その代表格だ。事前決済で、利用期限などの制約があるぶん、割引率も高くなっており、ホテル・旅館の宿泊や、各種体験プランなど、旅行関係のクーポンも急増中だ。

いつどんなクーポンが発売されるかわからないため、共同購入型クーポンサイトは計画的な旅には向かないが、「旅の衝動買い」的な面白さがある。クーポンを目にして「この価格なら手が届く」「行ってみたい」と心が動いたということは、自分の中に潜在的なニーズがあったということ。たとえ衝動買いであっても、意外と失敗は少ないのではないか。旅行をしたいと思いながらも先延ばしにしてしまうような人には、思い切って旅立ついい機会になるはずだ。クーポンがきっかけで、新しい地域や旅の楽しみ方と出合う、という発見もあるだろう。

ただし、共同購入型クーポンサイトは国内に現在100数十以上も乱立しており、今後淘汰されるサイトが出てくることも十分考えられる。クーポン内容だけでなく、信用できるサイトか(財務基盤や母体がしっかりしているかなど)をきちんとチェックした上で利用したい。

また、旅行関係のクーポンには「平日のみ利用可能」「繁忙期は利用不可」といった条件が付いているものもある。有効期限や利用条件をしっかり確認してから購入しよう。宿泊などのクーポンは希望日に確実に使えるよう、予定を決めたら早めに予約を入れておくことも大切だ。

※マネーポスト2011年3月号

トピックス

本拠地で大活躍を見せた大谷翔平と、妻の真美子さん
《スイートルームを指差して…》大谷翔平がホームラン後に見せた“真美子さんポーズ”「妻が見に来てるんだ」周囲に明かす“等身大でいられる関係”
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《「策士」との評価も》“ラブホ通いすぎ”小川晶・前橋市長がXのコメント欄を開放 続投するプラス材料に?本当の狙いとは
NEWSポストセブン
女性初の首相として新任会見に臨んだ高市氏(2025年10月写真撮影:小川裕夫)
《維新の消滅確率は90%?》高市早苗内閣発足、保守の受け皿として支持集めた政党は生き残れるのか? 存在意義が問われる維新の会や参政党
NEWSポストセブン
2021年ドラ1右腕・森木大智
《悔しいし、情けないし…》高卒4年目で戦力外通告の元阪神ドラ1右腕 育成降格でかけられた「藤川球児監督からの言葉」とは
NEWSポストセブン
滋賀県を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月25日、撮影/JMPA)
《すぐに売り切れ》佳子さま、6万9300円のミントグリーンのワンピースに信楽焼イヤリングを合わせてさわやかなコーデ スカーフを背中で結ばれ、ガーリーに
NEWSポストセブン
注目される次のキャリア(写真/共同通信社)
田久保真紀・伊東市長、次なるキャリアはまさかの「国政進出」か…メガソーラー反対の“広告塔”になる可能性
週刊ポスト
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
《安倍晋三元首相銃撃事件・初公判》「犯人の知的レベルの高さ」を鈴木エイト氏が証言、ポイントは「親族への尋問」…山上徹也被告の弁護側は「統一教会のせいで一家崩壊」主張の見通し
NEWSポストセブン
この笑顔はいつまで続くのか(左から吉村洋文氏、高市早苗・首相、藤田文武氏)
自民・維新連立の時限爆弾となる「橋下徹氏の鶴の一声」 高市首相とは過去に確執、維新党内では「橋下氏の影響下から独立すべき」との意見も
週刊ポスト
新恋人のA氏と腕を組み歩く姿
《そういう男性が集まりやすいのか…》安達祐実と新恋人・NHK敏腕Pの手つなぎアツアツデートに見えた「Tシャツがつなぐ元夫との奇妙な縁」
週刊ポスト
女優・八千草薫さんの自宅が取り壊されていることがわかった
《女優・八千草薫の取り壊された3億円豪邸の今》「亡き夫との庭を遺してほしい」医者から余命宣告に死の直前まで奔走した土地の現状
NEWSポストセブン
左から六代目山口組・司忍組長、六代目山口組・高山清司相談役/時事通信フォト、共同通信社)
「六代目山口組で敵う人はいない」司忍組長以上とも言われる高山清司相談役の“権力” 私生活は「100坪豪邸で動画配信サービス視聴」も
NEWSポストセブン
35万人以上のフォロワーを誇る人気インフルエンサーだった(本人インスタグラムより)
《クリスマスにマリファナキットを配布》フォロワー35万ビキニ美女インフルエンサー(23)は麻薬密売の「首謀者」だった、逃亡の末に友人宅で逮捕
NEWSポストセブン