国内

新聞の見出しどうやって決まる? ダジャレに激怒する記者も

 東日本大震災では新聞各紙が巨大な見出しで大々的に報じたが、果たして見出しとはどのようにしてつけられるのか? その手順を見てみよう。
  
 記事の見出しをつけるのは、かつて「整理部」と呼ばれた部署。朝日では「編集センター」、読売では「編成センター」と呼び、役割も位置づけもほぼ同じだ。

「記者が現場で取材して書いた原稿は、社会部なら社会部デスク、政治部なら政治部デスクの手に渡ります。このとき記者は自分で原稿にサブ見出しをつけます。デスクは原稿に手を入れて完成度を高め、それから編集センターに送るのです」(朝日新聞関係者)

 その原稿を読みながら、編集センターの整理部員と「面担」と呼ばれる整理担当デスクが見出しを考える。

「面担には大きくわけて2つの流れがあり、我々は社会部、スポーツ部などを『ナンパ(軟派)』、政治部、経済部などを『コウハ(硬派)』と呼んでいます」(同前)

 こうして、最終的に面担デスクが責任を負う形で見出しが決まり、紙面を飾るのである。

 他の新聞社でも、基本的な流れは同じ。ただし、読売の場合は巨人を抱えているため、スポーツ面は特別扱い。軟派、硬派に属さない、スポーツ担当のデスクが存在するという。

「役所などからの発表ネタで記事を書く場合、本来なら各紙とも内容は同じ。しかし、見出しは違います。より読者に訴えかけることができたときは『見出しで勝った』と悦に入ることも」(読売新聞関係者)

 ただし、苦労して書いた原稿にダジャレの見出しをつけられたときには、記者が憤りをこめて「整理屋」と呼ぶこともあるそうだ。

※週刊ポスト2011年4月15日号

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