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シリコン 実は皮膚からは体内に吸収されてないと専門医解説

 最近、「頭皮のために、シリコンが入ってないシャンプーを使いたい」とノンシリコンシャンプーの人気が上昇。アイテム数も増えているが、「シリコン入りがいい」と根強いシリコン派も多い。

 そもそもシリコンって一体、何なのか?

「一般に『シリコン』と呼ばれているものの多くは、実は『シリコーン』に分類されるものなんですよ」と切り出したのは大手シリコンメーカーの担当者だ。

「『シリコン』は半導体や太陽電池などに使われているもので、化粧品やキッチン用品に使用されているのは『シリコーン』なんです。どちらも金属ケイ素を主原料に作られ、科学的な合成によってさまざまな性質を持つのが『シリコーン』です」

 シリコーンの大きな特徴は、高温や低温に強い、劣化しにくい、水をはじくなどさまざま。これらを活かして、クッキングシートやコンタクトレンズ、携帯電話、自動車など、生活のあらゆる物にシリコーンは使われている。驚いたのは胃腸薬にも使われていることだ。微量のシリコーンで、腹部の膨満感の原因である胃や腸の中にたまった泡を消すことができる。

「最近は、化粧品を使ったときに軽い伸びやべたつきのない使用感を与えるために、シリコーンを配合する化粧品メーカーが増え、美容分野での供給量は伸びています」(大手シリコンメーカー)

 ではシリコンは体に悪いものなのか?

「シリコンが皮ふを通して体内に入ることは、認められていません。分子が大きいので、入り込まないようです」

 皮ふからさまざまな化学成分が体内部に取り込まれてしまうという『経皮毒』に詳しい池川クリニック・産婦人科医・池川明さんはいう。

「汚れを落とすの界面活性剤は、皮ふのバリア機能に穴を開けてしまい、そこから化学成分が体内に入ってしまいます。それを避けるには、きちんとすすぐことが大事です。1日に何度も洗髪するなど洗い過ぎも避けた方がいいでしょう」

 科学技術庁の調べでは、うさぎの皮ふに界面活性剤を塗ったところ0.53%が体内に入った。しかし、排出もされるので、池川先生は次のように話す。

「通常の使用であれば大きな問題はなく、過敏に反応する必要はないでしょう」

※女性セブン2011年12月22日号

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