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「注意欠陥障害」を改善する有効な方法はTVゲームすること

 仕事や勉強をするうえで重要なのが「集中力」。多くの人が「もっと集中力を高めたい」と思っているはずだ。そこで『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)でもおなじみの脳科学者・澤口俊之氏が、「集中力」を高めるメカニズムについて解説する。

 * * *
 今週のテーマは「集中力」。日本語として使われる場面や文脈を踏まえると、「集中力」とは、「注意力」または「持続力」、あるいは両方を合わせた「持続的な注意力」のことをいっていると思いますが、そうした「持続的な注意力」が続かない人がいるのも事実です。

 このような人たちは、注意力が極端に散漫で、意味のあることに注意を向ける「選択的注意」という脳機能と、その注意力を持続する脳機能が低下しています。こうした症状が進んで、注意欠陥障害(ADD)傾向になってしまうと、「片付けられない人」になってしまいます。

 ADD傾向のかたが「集中力」をつけたい場合、最も簡単で有効な方法は、「興味を持つことをする」です。ADDの改善法には「テレビゲーム法」というものがあります。テレビゲームに興味を持ち、熱中するようになることでADDが改善するというわけです。

 もちろん、テレビゲームだけにいくら集中していても、無意味、あるいは有害です。この療法のポイントは、「好きなことに集中する」という脳内神経システムを向上させることで、テレビゲーム以外の他の事柄(例えば勉強や仕事など)にも集中できるようにすることです。

 この原理は、実はADD傾向ではないかたがたにも当てはまります。好きなこと、熱中することを何時間も続けるクセをつけることで、「集中力」は自ずと身につきます。楽しくないこと、好きではないことをする場合、当然ながら「集中力」は持続しません。その場合には、しなくてはならないことが終わった後、自分にご褒美を与えるようにしましょう。物事に集中しようと頑張った自分を自分で褒めるのです。重要なのは、「仕事をやり遂げた」ことに満足するのではなく、途中で諦めなかったこと、つまり「過程(注意が持続したこと)」を褒めることです。

※女性セブン2012年2月23日号

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