ライフ

“方言萌え”TV番組やCMシリーズなど 方言がウケる時代到来

YouTubeの撮影裏話バージョンでは、長崎弁トークを披露している仲と川口

 なまりや方言が出ると“田舎者と思われる”と考え、進学や就職での環境の変化を機に、標準語を話すようになる人も多いが、最近では“方言萌え”や“モテる方言ランキング”がネットで話題になるなど、今や方言はポジティブな要素となっている。聞き慣れないイントネーションは新鮮だし、方言で話されると“心許してくれている”“リラックスして、しゃべっているんだな”とキュンとする――といったことが背景にあるようだ。

 TV番組ではテレビ埼玉を中心に2010年10月~12月と2011年4月~6月にローカル各局で放送された「方言彼女。」は、各地の美少女が方言で告白したり、遅刻に怒ったり、遅刻して謝ったり……と、“方言萌え”派にはたまらないプログラムだろう。

 また全国区で認知度の高いコンテンツとしては、トヨタ『PASSO』のCMシリーズ。フランス語のように聞こえる「津軽弁編」や、宮古方言で膝枕を表す「ムムマッファ編」は夕方のニュースなどが、その意味を現地レポートしたほどだ。シリーズ第3弾で現在もオンエア中、長崎のわらべ唄を使った「でんでらりゅうば編」は出演している仲里依紗と川口春奈が共に長崎出身というエピソードも加わり、大きな話題となっている。

 歌詞は「でんでらりゅうば でてくるばってん でんでられんけん でーてこんけん こんこられんけん こられられんけん こーんこん」と耳慣れない語感で、まるで呪文のようにも聞こえる。しかし、一度意味がわかるとイメージしやすく、特徴的な濁音の多い前半の語感がむしろ軽やかな印象で耳に残る。

 こうした方言や地域に根づいたわらべ唄は、文化として大切にする側面だけでなく、人をつなぐ力がある。違う地方の人との会話で珍しい方言が話を盛り上げたり、仕事のシーンでふいにこぼれた方言から、出身が近いことがわかってお互いに親しみが生まれる――といったケースは多い。コミュニケーションに大きな役割を持つ「言葉」の中で、方言は人と人とを近づける特性を持っているといえるだろう。

関連キーワード

関連記事

トピックス

岡田監督
【記事から消えた「お~ん」】阪神・岡田監督が囲み取材再開も、記者の“録音自粛”で「そらそうよ」や関西弁など各紙共通の表現が消滅
NEWSポストセブン
成田きんさんの息子・幸男さん
【きんさん・ぎんさん】成田きんさんの息子・幸男さんは93歳 長寿の秘訣は「洒落っ気、色っ気、食いっ気です」
週刊ポスト
愛子さま
【愛子さま、日赤に就職】想定を大幅に上回る熱心な仕事ぶり ほぼフルタイム出勤で皇室活動と“ダブルワーク”状態
女性セブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン
嵐について「必ず5人で集まって話をします」と語った大野智
【独占激白】嵐・大野智、活動休止後初めて取材に応じた!「今年に入ってから何度も会ってますよ。招集をかけるのは翔くんかな」
女性セブン
行きつけだった渋谷のクラブと若山容疑者
《那須2遺体》「まっすぐ育ってね」岡田准一からエールも「ハジけた客が多い」渋谷のクラブに首筋タトゥーで出没 元子役俳優が報酬欲しさに死体損壊の転落人生
NEWSポストセブン
不倫騒動や事務所からの独立で世間の話題となった広末涼子(時事通信フォト)
《「子供たちのために…」に批判の声》広末涼子、復帰するも立ちはだかる「壁」 ”完全復活”のために今からでも遅くない「記者会見」を開く必要性
NEWSポストセブン
前号で報じた「カラオケ大会で“おひねり営業”」以外にも…(写真/共同通信社)
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も
NEWSポストセブン
二宮が大河初出演の可能性。「嵐だけはやめない」とも
【全文公開】二宮和也、『光る君へ』で「大河ドラマ初出演」の内幕 NHKに告げた「嵐だけは辞めない」
女性セブン
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
JR新神戸駅に着いた指定暴力団山口組の篠田建市組長(兵庫県神戸市)
【ケーキのろうそくを一息で吹き消した】六代目山口組機関紙が報じた「司忍組長82歳誕生日会」の一部始終
NEWSポストセブン
品川区で移送される若山容疑者と子役時代のプロフィル写真(HPより)
《那須焼損2遺体》大河ドラマで岡田准一と共演の若山耀人容疑者、純粋な笑顔でお茶の間を虜にした元芸能人が犯罪組織の末端となった背景
NEWSポストセブン