ライフ

龍馬、武蔵…他 「銅像巡礼」の醍醐味を歴史好き写真家語る

巌流島に設置された宮本武蔵vs佐々木小次郎の銅像

 公園や駅前に何気なく設置されていて見過ごしがちな銅像だが、「その人物と土地のつながりや芸術性にも想いを巡らせるのは楽しいものですよ」と話すのは、写真家の金子治夫氏(71)だ。

 歴史好きが高じ「銅像のある風景」をテーマに20年撮影を続けてきた。50代で撮影を始め、これまでに訪ねたのは46都道府県。残すは沖縄県のみだという。

「明治維新に活躍した人物の銅像にロマンを感じますね。坂本龍馬の像を撮るのに高知・桂浜や梼原町へ3度撮影に出かけたほどです。実際に、偉人を輩出した高知、山口、鹿児島は銅像も多いですね。銅像からその地にどう貢献し尊敬されているかも伝わってくるんです」と、銅像巡礼の醍醐味を話す。

 ここで紹介する写真は、山口県下関市巌流島に2003年に設置された、宮本武蔵と佐々木小次郎の銅像だ。

“二刀流の祖”宮本武蔵(銅像右)は、江戸初期の剣術家。29歳頃まで諸国を歴遊し、60回戦って無敗であったという武勇伝が残る。この銅像の立つ巌流島の戦いは歴史に刻まれる名勝負。剣法“つばめ返し”を編み出した剣術家・佐々木小次郎(銅像左)を破った決戦は伝説化され、後世の演劇や大衆文学の好題材となった。今年は巌流島の戦い400周年に当たる。

【プロフィール】
 金子治夫(かねこ・はるお):1941年富山県生まれ。1959年に富山県立高岡工芸高校図案絵画科を卒業。1975年にコマーシャルカメラマンとして大阪市内に写真スタジオを開業、現在に至る。今年4月に写真236点を掲載した『日本の銅像』(淡交社)を刊行。7月11日~16日まで高岡市美術館ギャラリー地階にて「日本の銅像出版記念写真展」を開催。

撮影■金子治夫

※週刊ポスト2012年7月6日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

レッドカーペットに登壇した大谷夫妻(時事通信フォト)
《産後“ファッション迷子期”を見事クリア》大谷翔平・真美子さん夫妻のレッドカーペットスタイルを専門家激賞「横顔も後ろ姿も流れるように美しいシルエット」【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
フリー転身を発表した遠野なぎこ(本人instagramより)
《訃報》「生きづらさ感じる人に寄り添う」遠野なぎこさんが逝去、フリー転向で語っていた“病のリアルを伝えたい”真摯な思い
NEWSポストセブン
なぜ蓮舫氏は東京から再出馬しなかったのか
蓮舫氏の参院選「比例」出馬の背景に“女の戦い”か 東京選挙区・立民の塩村文夏氏は「お世話になっている。蓮舫さんに返ってきてほしい」
NEWSポストセブン
泉房穂氏(左)が「潜水艦作戦」をするのは立花孝志候補を避けるため?
参院選・泉房穂氏が異例の「潜水艦作戦」 NHK党・立花孝志氏の批判かわす狙い? 陣営スタッフは「違います」と回答「予定は事務所も完全に把握していない」
NEWSポストセブン
レッドカーペットに登壇した大谷夫妻(時事通信フォト)
《真美子さんの艶やかな黒髪》レッドカーペット直前にヘアサロンで見せていた「モデルとしての表情」鏡を真剣に見つめて…【大谷翔平と手を繋いで登壇】
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《永瀬廉と浜辺美波のアツアツデート現場》「安く見積もっても5万円」「食べログ予約もできる」高級鉄板焼き屋で“丸ごと貸し切りディナー”
NEWSポストセブン
誕生日を迎えた大谷翔平と子連れ観戦する真美子夫人(写真左/AFLO、写真右/時事通信フォト)
《家族の応援が何よりのプレゼント》大谷翔平のバースデー登板を真美子夫人が子連れ観戦、試合後は即帰宅せず球場で家族水入らずの時間を満喫
女性セブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《永瀬廉と全身黒のリンクコーデデート》浜辺美波、プライベートで見せていた“ダル着私服のギャップ”「2万7500円のジャージ風ジャケット、足元はリカバリーサンダル」
NEWSポストセブン
6月13日、航空会社『エア・インディア』の旅客機が墜落し乗客1名を除いた241名が死亡した(時事通信フォト/Xより)
《エア・インディア墜落の原因は》「なぜスイッチをオフにした?」調査報告書で明かされた事故直前の“パイロットの会話”と機長が抱えていた“精神衛生上の問題”【260名が死亡】
NEWSポストセブン
亡くなった三浦春馬さんと「みたままつり」の提灯
《三浦春馬が今年も靖国に》『永遠の0』から続く縁…“春友”が灯す数多くの提灯と広がる思い「生きた証を風化させない」
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《タクシーで自宅マンションへ》永瀬廉と浜辺美波“ノーマスク”で見えた信頼感「追いかけたい」「知性を感じたい」…合致する恋愛観
NEWSポストセブン
手を繋いでレッドカーペットを歩いた大谷と真美子さん(時事通信)
《産後とは思えない》真美子さん「背中がざっくり開いたドレスの着こなし」は努力の賜物…目撃されていた「白パーカー私服での外出姿」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン