ビジネス

お金持ちとそうでない人の違い 「固定費減らせるかどうか」

 お金持ちとそうでない人は何が違うのか? 家計の見直し相談センターの藤川太氏が、お金に関する固定観念を解き明かしていくマネーポストの好評連載「お金持ちの方程式」。今回は「節約」についての考え方を解説する。

 * * *
 節約というと、食費や小遣いといったやりくり費を切り詰めようと考える方が少なくありませんが、実はお金持ちほど固定費の削減に長けています。「やりくり費よりも固定費の削減」――それがお金持ちを目指す第1の目標となるのです。

 では、なぜ固定費を削減すると、お金持ちに近づけるのでしょうか。

 考えてもみてください。やりくり費を節約しようとして、たとえば食費や衣料品、お小遣いを削るというのは、確かに手をつけやすいかもしれません。でも、そのほとんどが我慢を強いられ、何よりも生活レベルが下がることで、モチベーションも下がりがちです。これでは激しいダイエットと同様、長続きは期待できないでしょう。

 これに対し、固定費というのは、たとえば生命保険の見直しは、最初こそ手間がかかりますが、場合によっては、月々支払う保険料を半分以下に抑えることもできます。それによって日々の生活レベルは下がらないどころか、むしろその分の資金的余裕が生まれる。しかも、日々の生活を我慢するのではなく、家計の仕組みを見直すわけですから、一度実行すれば、その効果はずっと続くわけです。

 では、どうすれば固定費を削減できるのか。具体的な方法について見ていきましょう。

 固定費のなかで大きな割合を占めるのが、やはり住宅ローンや保険料となります。生涯の総支払額でみれば、住宅ローンは数千万円、保険も1000万円は下らないといわれますから、当然といえば当然ですが、実はこの2つは、非常に節約しやすいものなのです。

 住宅ローンは金利情勢によって変わってくるため、たとえばここ数年ほどで組んだような人が見直しをしたところで、さほど大きな効果は得られないかもしれません。それでも多くの場合、100万~200万円ほどの削減効果は見込めますし、今後の金利動向を見据えると、ぜひ機動的な対応も考えておきたいところです。

 それよりも大きな効果が期待できるのが、生命保険の見直しです。無駄な保障を減らしても現在の生活にほとんど影響はありませんし、そもそも必要以上に保険に加入しているケースが少なくない。場合によっては1世帯で生涯支払う保険料を1000万円以上削減する効果も期待でき、むしろ見直さない手はないといってもいいでしょう。

(連載「お金持ちの方程式」より抜粋)

※マネーポスト2012年夏号

関連キーワード

関連記事

トピックス

元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
伊勢ヶ濱部屋に転籍した元白鵬の宮城野親方
元・白鵬の宮城野部屋を伊勢ヶ濱部屋が“吸収”で何が起きる? 二子山部屋の元おかみ・藤田紀子さんが語る「ちゃんこ」「力士が寝る場所」の意外な変化
NEWSポストセブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
女性セブン
今年の1月に50歳を迎えた高橋由美子
《高橋由美子が“抱えられて大泥酔”した歌舞伎町の夜》元正統派アイドルがしなだれ「はしご酒場放浪11時間」介抱する男
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。  きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。 きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
NEWSポストセブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン