夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、ご主人(45歳)が空調メーカー勤務の奥様(47歳)。ご主人は血圧が高めだとか。
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毎日、薬を飲んでいて、自宅で血圧を測っています。主人に任せておくと、「今日はいいや!」となってしまうので、私が測ります。
薬のおかげで、180近くあった数値が120前後で安定していますが、月1回の病院での検診では160近くになってしまうらしいんです。「病院だと緊張して高くなる人がいるそうだけど、それにしても差があり過ぎるんだよなあ」と首をかしげる主人。
それがこの前、ふたりで散歩に出かけ、向こうから歩いてくる女性に「こんにちは」と挨拶した主人が「もしかすると……」とつぶやきました。「試してみたいことがあるから早く家に帰ろう」「何よ? それに今の人、誰なの?」「いいから、早く!」
家に戻ると、「目をつむっているから、血圧を測ってくれ」と腕を差し出します。「アラッ、165もあるわよ」「やっぱり!」「何がやっぱりよ?」「さっきの女性はいつも血圧を測ってくれる看護師さんなんだよ。前かがみで測るから、胸の谷間が見えるんだ。さっき会った時、『それで興奮して血圧が上がるのかも』と思ってさ。今、目をつむって想像したら165! ビンゴだよ」って、失礼ね!
私のほうが緩めのTシャツで胸全開なのよ! わかったわ。胸がダメならお尻で勝負! 今晩、上半身に馬乗りになってやるわよ。息苦しくて血圧急上昇間違いなしね!
※週刊ポスト2012年7月20・27日号