現在100歳の聖路加病院理事長の日野原重明先生は、若い頃からカロリー制限を実践していた。
朝食は100%天然果汁のジュースに植物油を加え、さらにミルクコーヒーには脳を活性化するレシチンという栄養素のパウダーを加えている。昼はクッキーを2~3枚に牛乳500ミリリットルを飲む。夕食は自宅で家族と一緒に食卓を囲む。
ある日の夕食メニューは、カニ玉、生鮭の南蛮漬け、なすの田楽、冷や奴、グリーンサラダ、アサリのすまし汁、漬け物、ご飯を茶碗半分。若い頃から野菜中心で、90歳を過ぎてからは1日1400キロカロリーの低カロリー食である。
日野原先生は自らの基礎代謝を測定、診療や講演などの日常活動で消費するカロリーを基礎代謝に加え、1日1400キロカロリーで十分と計算。日野原先生の摂取カロリーは70歳以上の平均的日本人の推奨摂取カロリー1850キロカロリーの約75%。
本当に長寿をもたらすのは腹八分目ではなく腹七分目だと順天堂大学教授の白澤卓二教授は提唱しているが、まさに、その「腹七分目」を実践しているのである。
※週刊ポスト2012年7月20・27日号